美容師の方にアイブロウの話をすると、二つの反応に分かれます。「同じ美容だから、すぐできそう」と「まったく違う技術だから、一からになりそう」。
どちらも半分当たっています。持ち込めるものと持ち込めないものが、はっきり分かれるからです。
ここを曖昧にしたまま始めると、思ったより早い人も、思ったより苦労する人も出ます。先に仕分けておきます。
- そのまま効くのは、骨格を見る目、左右差の扱い、カウンセリング、指名の作り方
- 持ち込めないのは、ヘアのデザイン言語と薬剤の知識、施術時間の感覚
- 新しく覚えるのは、眉の設計とワックスやツイーザーの扱い、メンズの好み
- 立ち上がりが早いのは、土台が共通だから。ゼロからではない
そのまま持ち込めるもの
まず、明日から使えるものです。
- 骨格を見る目。顔の形に合わせて似合う形を考える作業は、ヘアでも眉でも同じです
- 左右差の扱い。人の顔は左右で違います。そろえるのではなく、そろって見えるようにする感覚は、すでにお持ちのはずです
- カウンセリング。お客様が言葉にしていない希望を引き出して、言葉にして返す。ここが同じです
- 指名の作り方。次に来る理由を作る、次回の提案をする、覚えていることを伝える。これはそのまま効きます
- 道具の扱い。手元の細かい作業に慣れていること自体が土台です
このうち、いちばん効くのはカウンセリングと指名の作り方です。技術だけなら訓練で埋まりますが、この二つは経験の蓄積でしか手に入りません。
持ち込めないもの
逆に、いったん置いていくものもあります。
- ヘアのデザイン言語。レイヤーや段、毛流れといった語彙は眉では使いません。説明のしかたを組み替える必要があります
- 薬剤の知識。当店はカラー剤もパーマ液も扱いません。覚えてきた薬剤の知識を使う場面はありません
- 施術時間の感覚。ヘアの感覚で組むと合いません。眉は短い時間で終わり、回転が違います
薬剤を使わないことは、人によっては手放しがたく感じるかもしれません。一方で、手が荒れない理由もここにあります。
新しく覚えること
覚え直しになるのは、次のあたりです。
- 眉の設計。顔のどこを基準に、どこまで取るかという考え方
- ワックスとツイーザーの扱い。手の動かし方そのものが違います
- メンズの好みの幅。整えすぎないほうが好まれる場面があります
- 男性のお客様との距離の取り方
当店では研修があり、研修期間中も時給をお支払いしています。無給で覚えていただく形は取っていません。
立ち上がりが早い理由
アイブロウの実務が未経験でも、美容師の方は早い。理由は単純で、土台が共通だからです。
お客様の前に立つこと、手元の細かい作業、鏡越しの会話、次回につなげる声かけ。これらは職種が変わっても消えません。新しく覚えるのは、この土台の上に乗る部分だけです。
逆に言えば、この土台がない方は、そこから始めることになります。美容師免許をお持ちの方が有利なのは、資格そのものより、この蓄積のほうです。
メンズの眉という場所
最後に、仕事としての位置づけを一つだけ。
男性が眉を整えに行くことは、以前より普通になりました。就職活動、営業職、結婚を控えている方。理由はさまざまですが、来店の動機がはっきりしている分、提案が届きやすい仕事です。
ヘアの現場で培った力を、担い手がまだ少ない場所で使う。そういう選び方もあります。
条件は美容師の副業としてのアイブロウと、募集要項にまとめています。副業から始めることも、正職員として入ることもできます。
よくあるご質問
アイブロウの経験がありません。どのくらいで一人でできますか
個人差があるため期間は断定できません。ただ、美容師としてお客様の前に立ってきた方は、土台がある分だけ早い傾向があります。研修があり、研修期間中も時給1,300円をお支払いします。
薬剤を扱わないと、技術が落ちませんか
眉の設計は眉の設計として積み上がる技術です。ヘアの薬剤知識を使う場面はありませんが、副業として本業を続ける形であれば、両方を持ち続けることもできます。
男性のお客様の接客が不安です
完全予約制で1対1、施術の時間も決まっています。話題を作るより、丁寧に聞くほうが評価される場面が多い仕事です。不安な点は面談でお話しください。
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