社会・論考

なぜ独身男性は
早く亡くなるのか

関口美奈子

こんにちは。関口美奈子です。結婚相談所「エースブライダル」を運営しています。
少し重たい話題かもしれません。けれど、避けて通れないテーマだと思い、今日は筆を執りました。
よく知られた事実があります。未婚の男性は、既婚の男性に比べて平均的に寿命が短い傾向があるとされること。これを聞くと、多くの人は「独身は食生活が乱れるから」と片づけます。でも、私はそれだけが理由だとは思っていません。独身 寿命の差を生んでいる本当の正体は、もっと根の深い、社会の構造そのものにある——今日はそんなお話です。

「食生活の乱れ」だけでは説明できない

たしかに、ひとり暮らしの食事は偏りがちです。外食やコンビニが増え、栄養が崩れる。それは事実でしょう。でも、考えてみてください。自炊上手で健康に気を遣う独身男性も、世の中にはたくさんいます。それでもなお、未婚 男性全体で見たときに健康指標や平均寿命が低くなりやすい傾向があるとされるのは、なぜでしょうか。

食事は、あくまで結果のひとつにすぎません。問題の本体は、その奥にあります。日々の暮らしを見守り、変化に気づき、いざというときに支えてくれる人がそばにいるかどうか。この「人とのつながり」の有無こそが、健康と寿命を静かに左右しているのです。

「縁という社会保障」という考え方

私はこれを、「縁という社会保障」と呼んでいます。

配偶者やパートナー、家族や友人といった人とのつながりは、ただの私的な幸福ではありません。それは、健康を見守り、生活を整え、孤立を防ぐ、事実上の社会保障として機能してきたのです。「最近顔色が悪いよ、病院に行ったら?」と言ってくれる人がいる。倒れたときに気づいてくれる人がいる。その何気ない一言や視線が、早期発見につながり、無理をとどめ、命をつないできました。

制度としての社会保障に、私たちは保険料を払います。けれど、もうひとつの社会保障——縁は、お金ではなく日々の関係性のなかで積み立てられていくものでした。そしてその縁を持てない人が増えたことが、健康格差・寿命の差として表れている。だから私は、縁は私的な幸福であると同時に、社会全体を支える公共財でもあると考えています。

つながりの薄さが、健康を削っていく

孤立は、心だけの問題ではありません。広く知られているように、孤独や社会的な孤立は、心身の健康リスクを高める方向に働くとされています。話す相手がいない。気にかけてくれる人がいない。その状態が続くと、生活のリズムは乱れ、不調を抱え込み、受診も遅れがちになります。

とりわけ男性は、年齢を重ねるほど人間関係が職場中心に偏り、退職とともにつながりを失いやすいと言われます。弱音を吐ける相手も少ない。中年男性の孤独が深刻化しやすいのは、こうした背景があるからです。縁が細るほど、健康を支える網の目は粗くなっていく。孤独死という言葉が他人事でなくなるのも、この延長線上の話なのです。

これは「自己管理の問題」ではない

ここで、はっきりお伝えしたいことがあります。
独身男性が短命とされる傾向を、「自己管理ができていないからだ」と本人の責任にするのは、間違っていると私は思います。

かつては、地域や親戚、職場の濃いつきあいが、誰かを自然と見守っていました。けれど今は、その縁を結ぶ仕組みそのものが社会から薄れています。未婚化が進んだのも、個人が怠けたからではなく、つながりを持ちにくくなった社会構造の変化によるものです。だからこれは、自己責任ではなく、縁を持てなくなった社会の側の課題として捉え直すべきテーマなのです。一人で頑張ってきた人を責める話では、決してありません。

縁は、結び直すことができる

では、どうすればいいのか。希望は、ここにあります。縁は、何歳からでも結び直せるということです。

結婚だけが答えではありません。友人でも、趣味の仲間でも、地域の居場所でもいい。大切なのは、自分を気にかけてくれる人と、自分が気にかける人を持つこと。社会全体としても、孤独・孤立対策が進み、つながりを取り戻せる場をどう増やしていくかが、これからの大きな宿題です。看取りの社会をどう支え合うかという問いも、結局はここに行き着きます。

もちろん、ひとりの暮らしには自由という確かな価値があります。独身のメリットを手放す必要はありません。けれど、自由と孤立は別物です。自由を楽しみながら、いざというときに支え合える縁を持っておく。その両立こそが、これからの生き方の知恵だと思うのです。

まとめ:縁を結ぶことは、社会を支えること

独身男性が早く亡くなりやすいとされる背景にあったのは、食生活だけでなく、「縁という社会保障」を持てているかどうかでした。人とのつながりは、健康を見守り、孤立を防ぐ、目に見えない命綱です。そしてそれを失わせているのは、個人ではなく社会の構造でした。

だからこそ、縁を結び直す営みには、私的な幸福を超えた社会的な意義があると私は信じています。結婚相談所という仕事を、私は単なる「お見合いの斡旋」だとは思っていません。細ってしまった縁を、もう一度結び直すための事業だと考えています。
もし今、ひとりであることに漠然とした不安を抱えているなら。その気持ちを、どうか一人で抱え込まないでください。私たちエースブライダルは、あなたの縁を結び直すお手伝いをしています。よければ一度、無料相談でお話を聞かせてくださいね。

このテーマは、YouTube「モテ男TV」でも動画で発信しています。
恋愛・結婚・男磨きのヒントを、動画でものぞいてみませんか。

▶ モテ男TV(YouTube)を見る

よくある質問

なぜ独身男性は既婚男性より短命だとされるのですか?
食生活の乱れもひとつの要因とされますが、それだけでは説明しきれません。背景にあるのは、体調の変化に気づいてもらえる、生活が整う、孤立しにくいといった「縁」の有無です。日々を見守り、支え合える人間関係が薄いほど、健康リスクが高まりやすい傾向があると考えられています。
「縁という社会保障」とはどういう意味ですか?
配偶者やパートナー、家族や友人といった人とのつながりが、健康を見守り、孤立を防ぎ、いざというときに支えてくれる、事実上の社会保障として機能してきたという考え方です。縁は私的な幸福であると同時に、社会全体の負担を減らす公共財でもある、という視点です。
今ひとりで暮らしていると、もう手遅れなのでしょうか?
そんなことはありません。これは自己管理の失敗ではなく、つながりを持ちにくくなった社会構造の問題です。だからこそ、縁は結び直すことができます。新しい人間関係や居場所をつくることは、何歳からでも始められます。

関連ページ

← コラム一覧 中年男性の孤独 看取りの社会