パートナーシップ

夫婦で「ありがとう」
を伝え合う

関口美奈子

こんにちは。関口美奈子です。
長く連れ添った夫婦を見ていると、ひとつの勘違いに気づきます。多くの人は「愛情があるから、自然と感謝が生まれる」と思っています。けれど、実際は逆なんです。
長続きする夫婦は、愛情があるから感謝するのではありません。「感謝を口にするから」愛情が続いているのです。順番が、まるで反対なんですね。今日は、夫婦で「ありがとう」を伝え合うことが、なぜこれほど効くのか。そして、今日からできる伝え方のコツを、お話しします。

「ありがとうの貯金」という考え方

私がよくお伝えしているのが、「ありがとうの貯金」という考え方です。

夫婦の関係は、銀行口座によく似ています。「ありがとう」を伝えるたびに、二人の口座に少しずつ温かい残高がたまっていく。逆に、不満や小言を言うたびに、残高は減っていきます。残高がたっぷりある夫婦は、たまにケンカをしても揺らぎません。けれど、感謝という入金をせず、引き出してばかりの夫婦は、いつしか口座が空になり、ささいなことで関係が崩れてしまう。愛情とは、感謝の積み立ての結果なのです。だからこそ、こまめな入金が効いてきます。

なぜ夫婦は「ありがとう」を言わなくなるのか

では、なぜ多くの夫婦は、感謝を口にしなくなるのでしょう。答えは、相手の存在が「当たり前」になるからです。

付き合いたての頃は、ドアを開けてくれただけで「ありがとう」と言えました。それが、一緒に暮らす年月が長くなるほど、ごはんを作ってくれること、働いてくれること、隣にいてくれること——そのすべてが日常に溶け込み、感謝の感度が下がっていきます。これは愛情が冷めたからではなく、ただ慣れによって、ありがたさが見えにくくなっているだけ。だから、意識して見ようとすれば、感謝はいつでも取り戻せるのです。

小さなことほど、言葉にする

では、どう伝えればいいか。コツの一つ目は、小さなことほど、あえて言葉にすることです。

「お茶を入れてくれてありがとう」「電球替えてくれて助かった」。こんな些細なことでいいんです。心の中で思っているだけでは、残念ながら相手には一ミリも伝わりません。心理学にザイオンス効果という言葉があります。人は、接する回数が多いものほど好意を抱きやすい、というもの。「ありがとう」も同じで、大きな感謝を年に一度伝えるより、小さな感謝を毎日重ねる方が、ずっと深く効きます。回数こそが、温かさを育てるのです。

「具体的に」伝えると、心に届く

二つ目のコツは、「何に対しての感謝か」を具体的に添えること。

ただ「ありがとう」と言うより、「忙しいのに洗濯までしてくれてありがとう、本当に助かった」と伝える。具体的であるほど、相手は「ちゃんと見てくれている」と感じます。人がいちばん嬉しいのは、自分の行動に気づいてもらえたとき。感謝の言葉は、相手の存在を承認する行為でもあるのです。「あなたがしてくれたこと、私は気づいているよ」。そのメッセージが、相手の心を満たしていきます。夫婦円満の秘訣も、突き詰めればこの「気づいて、言葉にする」習慣に行き着きます。

見返りを求めず、まず自分から

三つ目。これがいちばん大切かもしれません。見返りを求めず、まず自分から先に伝えることです。

「私ばかり言って、向こうは言ってくれない」。そう感じると、つい入金を止めたくなります。けれど、ここで止めてしまっては、口座は減る一方。心理学には返報性の原理というものがあります。人は、与えられたものを返したくなる生き物。だから、あなたが先に「ありがとう」を贈り続ければ、相手の中にも、いつしか感謝が芽生えてきます。感謝は、先払いでいい。先に与えられる人こそ、心に余裕のある「持てる人」です。そして余裕のある人のもとに、温かい関係は返ってきます。夫の愛情を育てる関わり方も、この先払いの姿勢から始まります。

まとめ:感謝が、愛情を未来へ運ぶ

夫婦で「ありがとう」を伝え合うことは、単なるマナーではありません。小さなことを言葉にする・具体的に伝える・見返りを求めず先に贈る。この三つの習慣が、二人の「ありがとうの貯金」を増やし、愛情を未来へと長く運んでいきます。そしてこれは、すでに結婚している方だけのものではありません。これから結婚する婚活中の方にも、そのまま効きます。交際の段階から感謝を素直に伝えられる人は、ご縁が長続きしますし、何より相手から大切にされます。いい夫婦・いいカップルの関わり方の土台も、この感謝の習慣にあるのです。

今日、家に帰ったら、まずは一つ。「ありがとう」を、声に出して伝えてみてください。照れくさいかもしれませんが、その一言が、明日の二人を温めます。
もし、パートナーとの関係や、これからの結婚について一人で抱えていることがあれば、私たちはいつでもお話を聞いています。よければ一度、無料相談でお気持ちを聞かせてくださいね。

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よくある質問

夫婦で感謝を言わなくなるのはなぜですか?
相手がしてくれることが「当たり前」になってしまうからです。一緒にいる時間が長いほど、家事や気づかいが日常に溶け込み、感謝の感度が下がります。これは愛情が冷めたからではなく、慣れによって感謝が見えにくくなっているだけ。意識して言葉にすれば、感謝はいつでも取り戻せます。
「ありがとう」を伝えるとき、何を意識すればいいですか?
小さなことほど言葉にすること、そして「何に対しての感謝か」を具体的に添えることです。「ありがとう」だけより「お皿洗ってくれてありがとう、助かった」の方が、相手に確かに届きます。見返りを求めず、まず自分から先に伝えるのがコツです。
これから結婚する人にも感謝の習慣は役立ちますか?
はい、とても役立ちます。感謝を素直に伝えられる人は、交際中も結婚後も関係が安定しやすく、相手から大切にされます。婚活中の方こそ、お見合いや交際の段階から「ありがとう」を口にする習慣を持っておくと、ご縁が長続きしやすくなります。

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