こんにちは。恋愛心理研究家の関口美奈子です。結婚相談所「エースブライダル」を運営しています。
先に結論をお伝えしますね。実家暮らしであること自体は、婚活で不利ではありません。お相手が気にしているのは住んでいる場所ではなく、「この人は自分の暮らしを自分で回せるか」「結婚したら二人の家をつくれるか」という点です。そこが伝われば、実家暮らしはむしろ堅実さとして受け取られます。
「いい年をして、まだ実家にいるなんて」。そんな声に、肩身のせまい思いをしている方もいるかもしれません。今日は、実家暮らしが不利になる人とならない人の違い、そしてプロフィールやお見合いでの伝え方を、相談所の現場からお話しします。
実家暮らしは「甘え」ではなく、合理的な選択
まず、実家暮らしを恥じる必要はまったくありません。成人しても親と同居を続ける未婚の人は、けっして少数派ではないことが、国の統計からも読み取れます。かつてのように「就職したら一人暮らし」が当たり前とは、もう言えなくなっているんですね。
理由ははっきりしています。一人暮らしを始めるには、家賃、敷金礼金、家具家電、毎月の生活費がかかります。都市部を中心に住まいの費用は重くなる一方で、若い世代の収入はそれに見合うほど伸びていません。一人で暮らすこと自体が、ゆとりのある人にしか手の届かない「贅沢品」になりつつあるのです。
親元から飛び立つ時期が後ろへずれていく、この「巣立ちの遅延」は、個人の甘えというより、経済の構造が生んだものです。限られた収入の中で親と支え合い、貯えをつくるのは、立派な生活防衛でもあります。
婚活で実家暮らしが「不利になる人」の特徴
それでも、婚活の場で実家暮らしがマイナスに働く人がいるのは事実です。相談所でお断りの理由を聞いていると、問題になっているのは実家暮らしそのものではなく、次のような点です。
①家事をまったくしていない
「料理は母がしてくれるので」「洗濯はしたことがない」。お見合いでこう答えると、お相手は結婚後の生活を具体的に想像して、不安になります。
②お金の流れが見えない
家に生活費を入れていない、自分の手取りから何にいくら使っているか把握していない。家計の感覚がないことは、実家暮らしかどうかより大きな心配材料になります。
③大事なことを親が決めている
お見合いの相手選びや、デートの帰りの時間、交際を続けるかどうかまで親の意見で変わる。お相手は「この人と結婚したら、親御さんとも結婚することになるのでは」と感じます。
④結婚後の住まいのイメージがない
「結婚したらどこに住みたいですか」と聞かれて、「とくに考えていない」「親と同じ家でもいいかな」と曖昧に答えてしまう。これがいちばん多い、もったいないパターンです。
女性の実家暮らしは、どう見られる?
女性の実家暮らしは、男性ほど気にされない傾向を現場では感じます。ただ、「家事はほとんど母に任せている」「結婚しても実家の近くを離れたくない」という場合は、お相手の男性が結婚後の暮らしを想像しにくくなることがあります。住む場所の希望がある方は、それ自体は悪いことではないので、理由と一緒に早めに伝えておくと、すれ違いが防げます。
不利にならない人は、ここが違う
反対に、実家暮らしでもまったく問題なく成婚していく方には、共通点があります。
- 家に毎月決まった額を入れ、自分の貯金も計画的にしている
- 自分の食事や洗濯、部屋の掃除など、身の回りのことは自分でしている
- 休日の予定や交際のことは、自分で決めて親には報告している
- 結婚後は二人で暮らすつもりで、住みたいエリアや家賃の目安を考えている
- 実家暮らしの理由を、言い訳ではなく自分の言葉で説明できる
ある男性会員さんは、実家暮らしを気にして、なかなかお見合いに踏み出せずにいました。面談で聞いてみると、毎月家に生活費を入れ、週末は家族の夕食を作り、結婚資金も着実に貯めている方でした。「それ、隠すことじゃなくて、いちばんの長所ですよ」とお伝えし、プロフィールにそのまま書いてもらったところ、お見合いで「堅実な方だと思いました」と言われることが増えていきました。
実家暮らしは、伝え方ひとつで「自立できていない人」にも「堅実な人」にも映ります。分かれ目は、生活力が見えるかどうかなんですね。
プロフィールとお見合いでの伝え方の例
プロフィールに書くなら
「現在は実家で暮らしています。家には毎月生活費を入れ、休日は家族の夕食を担当しています。結婚後は二人で新しい住まいを持ちたいと考えています」。事実に、生活力と将来の見通しを一文ずつ添えるだけで、印象はがらりと変わります。
お見合いで「実家暮らしなんですね」と聞かれたら
「はい、結婚資金を貯めたくて実家にいます。料理は週末に作るくらいですが、得意なのはカレーと野菜炒めです」。理由と、具体的な家事を一つ。言い訳めいた説明は要りません。
「結婚したら、どこに住みたいですか」と聞かれたら
「お互いの職場に通いやすいところがいいなと思っています。〇〇さんはどのあたりが便利ですか」。自分の考えを示したうえで、相手の希望を聞く。二人で決めるつもりがあることが伝わります。
結婚後の暮らしに向けて、いまからできることもあります。たとえば、平日の夕食を週に一度自分で作る、毎月の支出を一度書き出してみる、気になるエリアの家賃相場を調べてみる。どれも小さなことですが、話すときの言葉に、実感がこもるようになります。共働きを考えている方は共働きの家事分担のコラムも参考にしてみてください。
巣立ちの遅延は、婚活の入口でつまずかせる
少し視野を広げると、実家暮らしの問題は、未婚化とも静かにつながっています。人が家庭を築くまでには、たいてい段階があります。自分の足で暮らしを立て、それから誰かと一緒になることを考える。その最初の一段で足踏みが長くなると、恋愛や結婚に向かう気持ちも、自然と後回しになりがちです。
これは、本人の努力不足ではありません。手の届く家賃の住まいや、若い世代の賃金、独立の最初の一歩を後押しする仕組み。自立を「贅沢品」から「当たり前」へ戻していくのは、社会の側の宿題です。
独立の一歩を後押しする制度は、すでに一部あります。新婚世帯の家賃や引越し費用を自治体が補助する結婚新生活支援もそのひとつで、お住まいの街で使えるかは結婚データで調べられます。
まとめ:場所より、暮らしを自分で回す力
実家暮らしかどうかは、あなたの価値を決めるものではありません。大切なのは、いまの場所で、家事を一つ自分の手に取り戻し、家計を自分で把握し、大事なことを自分で決めていくこと。その小さな自立の積み重ねが、そのまま結婚への準備になります。
そして、親御さんと支え合ってきた時間は、結婚後に相手の家族を大切にできる力にもつながります。家族を大事にしながら、自分の人生の舵は自分で握る。そういう人は、お相手から見て、とても頼もしく映るものです。
「実家暮らしをどう伝えればいいか分からない」という方は、エースブライダルの無料相談で一緒にプロフィールを考えましょう。
どこに住んでいるかより、どう暮らしているか。そこに、あなたと結婚したいと思える理由が見えてきます。
出典:総務省「国勢調査」「住宅・土地統計調査」等(親との同居・住居費の動向)、若年層の所得・雇用に関する各種調査。具体的な数値を断定する記述は避け、傾向として記述しています。文中の会員さんや相談者の例は、相談の現場でよく見られる傾向をもとに再構成したもので、特定の個人の話ではありません。
このテーマは、YouTube「モテ男TV」でも動画で発信しています。
恋愛・結婚・男磨きのヒントを、動画でものぞいてみませんか。