上司とうまく
いかないとき

関口美奈子

こんにちは。関口美奈子です。
「上司と、どうしても合わない」「あの人の下で働くのが、毎日しんどい」。職場の悩みの中でも、上司との関係は、とりわけ深刻です。仕事の評価や進めやすさを、直接左右する相手だからこそ、ストレスも大きいんですね。
でも、結論から言います。上司との関係は、相手を変えようとするより、自分の「関わり方」を変えるほうが、ずっと楽になります。今日は、合わない上司との、現実的な付き合い方をお話しします。

「上司とも合わない」は、当たり前のこと

まず、楽になっていただくために。上司と合わないのは、ごく当たり前のことです。

そもそも上司は、自分で選べません。たまたま、その部署で、その人が上にいる。それだけの関係です。気の合う友人を選ぶのとは、わけが違う。価値観も、仕事の進め方も、合わなくて当然なんです。だから「上司とうまくやれない自分は、ダメだ」と、責めないでください。世の中の多くの人が、同じ悩みを抱えています。これは、あなたの能力や人間性の問題では、ありません。

上司は「人」ではなく「役割」と捉える

合わない上司と付き合う、いちばんのコツ。それは、上司を「一人の人間」ではなく、「仕事上の役割」として捉えることです。

「この人を、好きにならなきゃ」「分かり合わなきゃ」と思うから、苦しくなる。でも、職場の上司は、友達ではありません。仕事を前に進めるための、役割の相手です。だとしたら、必要なのは、好き嫌いを超えて、仕事を回すこと。求められている報告をし、成果を返す。感情的な相性は、いったん脇に置く。仕事で信頼される動き方を淡々と続けるほうが、こじれた感情に悩むより、ずっと建設的なんです。

「相手の取扱説明書」を作る感覚で

もう一歩、進んだコツをお伝えします。それは、上司を「攻略する対象」として、観察してみることです。

この上司は、何を重視するか。細かい報告を好むか、結論から聞きたいか。どんなときに機嫌が悪くなるか。こうして「相手の取扱説明書」を作る感覚で観察すると、不思議なことが起きます。感情的なストレスが、「攻略のためのデータ集め」に変わり、ゲームのように一歩引いて付き合えるようになる。相手に振り回される側から、関わり方を選ぶ側へ。この主導権の移動が、心をずいぶん軽くします。

我慢の限界なら、逃げていい

ただし、これだけは言わせてください。工夫してもどうにもならない、理不尽な扱いやハラスメントがあるなら、我慢し続ける必要は、まったくありません。

やり取りの記録を残す。信頼できる先輩や、人事、社内外の相談窓口に伝える。異動や転職を、選択肢に入れる。職場の人間関係がつらすぎて、心や体に不調が出ているなら、その場から離れることは、逃げではなく、自分を守る正当な判断です。一人の上司のために、あなたの心身を犠牲にする必要は、どこにもないんです。

まとめ:相手は変えられない、関わり方は変えられる

上司とうまくいかないのは、選べない相手だから、当たり前のこと。だから、相手を変えようと消耗するのは、やめましょう。変えられるのは、自分の関わり方だけです。

上司を「役割」と割り切る。「取扱説明書」を作る感覚で観察する。そして、限界なら、離れる勇気を持つ。こうして主導権を、自分の側に取り戻すと、合わない上司の存在に、心を支配されなくなります。あなたのキャリアと心の健康は、どんな上司より大切です。上手に距離を取りながら、自分を守っていきましょうね。
職場の人間関係やマネジメントのお話は、企業研修・講演でもよくお伝えしています。ご関心のある方は、よければお気軽にご相談ください。

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