更年期と夫婦の性

関口美奈子

こんにちは。関口美奈子です。
「更年期に入って、夫を受け入れる気持ちになれなくなった」「体も気分も変わって、これまでのようにはいかない」。年齢とともに訪れるこうした変化に、戸惑い、「女性として終わってしまったの」と落ち込む方が、少なくありません。
でも、お伝えしたいんです。性のかたちが変わることは、衰えではなく、成熟です。今日は、更年期と夫婦の性、そして、これからの親密さの育て方について、お話しします。

更年期の変化は、自然なこと

まず、安心してほしいことがあります。更年期に、性への関心や体の状態が変わるのは、ごく自然な、体の変化です。あなたが冷たくなったわけでも、女性らしさを失ったわけでもありません。

更年期は、ホルモンのバランスが大きく揺れる時期。気分の波、体調のゆらぎ、性への関心の変化——どれも、その揺れがもたらす、自然なものです。「以前のようにできない自分」を責める必要は、まったくありません。これは、女性の体が、新しいステージへと移っていく、当たり前のプロセスなんですね。

性のかたちが変わるのは、衰えではない

ここが、いちばんお伝えしたいところです。性のかたちが変わることを、私たちはつい「衰え」「終わり」と捉えてしまいます。でも、それは違います。それは、親密さが、深まり、成熟していく過程なのです。

若い頃の性が、情熱やエネルギーのものだったとすれば、これからの親密さは、寄り添うこと、触れ合うこと、安心して共にいることへと、その重心を移していきます。回数や激しさではなく、温もりや信頼で結ばれる。それは、長い時間を共にしてきた二人だからこそ、たどり着ける、豊かなかたちなんです。セックスレスを「失った」と嘆くより、新しい親密さを「育てる」と捉え直してみてください。

触れ合いは、形を変えて続けられる

性的な営みが変わっても、夫婦の触れ合いは、形を変えて、ずっと続けられます。むしろ、この時期こそ大切にしたいものです。

手をつなぐ。並んで座る。肩や背中に、そっと触れる。「ありがとう」「お疲れさま」と、言葉をかける。こうしたささやかなスキンシップとねぎらいが、二人の安心を、温かく保ちます。性という一つの形にこだわらず、「心地よく触れ合える関係」全体を育てていく。それが、これからの夫婦の親密さの、土台になります。

つらいときは、我慢せず分かち合う

とはいえ、更年期は、心身ともにつらい症状が出ることもあります。そんなときは、一人で我慢しないことが、何より大切です。

つらさが続くなら、必要に応じて医療機関に相談することも、大切な選択肢です。そして、その変化や不調を、パートナーと分かち合ってください。「今、こういう時期で、つらいの」と伝えるだけで、相手は理解し、いたわってくれます。黙って耐えていると、相手は「拒まれた」と誤解しかねません。この時期を、二人で分かち合い、いたわり合うこと。それが、すれ違いを防ぎ、絆を深めます。

まとめ:これからの親密さを、二人で育てる

更年期に性のかたちが変わるのは、自然なことであり、決して衰えではありません。それは、二人の親密さが、次の豊かなステージへと進んでいくサインです。

変化を自分で責めないこと。性を「失う」のではなく、新しい親密さを「育てる」と捉えること。触れ合いとねぎらいを、大切に続けること。そして、つらさは我慢せず、二人で分かち合うこと。年を重ねてなお、穏やかに寄り添える夫婦は、本当に素敵です。これからの時間を、いたわり合える「持てる二人」で、歩んでいってくださいね。
夫婦のこれからに悩んだら、よければ一度ご相談ください。

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