共働きの
家事分担

関口美奈子

こんにちは。関口美奈子です。
共働きが当たり前になった今、夫婦のもめごとで本当に多いのが、家事分担です。「私ばかり負担している」「やっているのに文句を言われる」——お互いに不満をためている夫婦は、少なくありません。
でも、家事でもめる本当の原因は、作業量の不公平さ“だけ”ではありません。もっと根深いのは、「手伝う」という意識のずれなんです。今日は、共働き夫婦が家事でもめない考え方をお話しします。

「手伝う」という言葉に、すれ違いの種がある

「家事、手伝うよ」。一見やさしいこの言葉に、じつは、すれ違いの種が隠れています。

「手伝う」という言葉は、「家事は本来あなたの仕事で、自分はそれを助ける立場」という前提を、無意識に表しています。つまり、片方が“主担当”で、もう片方が“サポート”。この意識のずれがあるかぎり、どんなに作業を分けても、主担当側の負担感と不満は消えません。家事は、片方の仕事を手伝うものではなく、二人の共同の責任。ここの認識を合わせることが、すべての出発点です。

「名もなき家事」が、見落とされている

もうひとつ、もめる原因があります。「名もなき家事」の存在です。

料理や洗濯のような“目に見える家事”の裏に、献立を考える、洗剤の残りを気にして買い足す、ゴミの分別を把握する——こうした、名前のない小さな家事が無数にあります。これらは、やっている側にしか見えず、相手には“やって当然”に映りがち。
「自分はちゃんとやっている」と双方が思うのに不満が残るのは、この見えない家事の負担が、カウントされていないからなんですね。まずは、見えない家事を“見える化”することが大切です。

もめない夫婦がやっている、3つのこと

では、どうすれば家事でもめずに済むのか。うまくいっている夫婦の工夫を、三つお伝えします。

1.家事を、すべて書き出す。名もなき家事も含めて全部リスト化し、二人で眺める。これだけで、お互いの“見えていなかった負担”が見えます。
2.分担を、話し合って決める。なんとなくではなく、「これは自分が担当」と当事者として割り当てる。
3.お互いに、感謝を伝える。やって当然と思わず、「ありがとう」「助かった」を言葉にする。これが、不満をいちばん減らします。

大切なのは「完璧な公平」より「納得感」

ひとつ、肩の力を抜く話を。家事分担は、きっちり50対50にする必要はありません。

仕事の状況や得意・不得意は、人それぞれ。だから、目指すのは数字上の完璧な公平ではなく、お互いが「これなら納得」と思える配分です。大事なのは、相手の負担を“見えている”こと、そして感謝し合えること。たとえ作業量に差があっても、「自分の大変さを分かってくれている」と感じられれば、人は不満をためません。不公平感の正体は、量よりも「分かってもらえていない」という寂しさなんですね。

家事は「二人のチーム戦」

最後に。
共働きの家事は、どちらかが背負って、もう片方が手伝うものではありません。二人で一緒に運営する、チーム戦です。

同じチームの一員として、お互いの負担を見える化し、当事者として分担し、感謝を伝え合う。先に相手をねぎらい、与えられる「持てる人」どうしの関係なら、家事は、もめごとの種ではなく、二人で協力する絆の場になります。
「手伝う」を、「一緒にやる」に変える。たったそれだけの意識の転換が、家事のストレスを、ぐっと減らしてくれますよ。

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