熟年離婚を
考えたとき

関口美奈子

こんにちは。関口美奈子です。
子どもが独立し、ふと肩の荷がおりたとき、「これからの人生、このままでいいのだろうか」——そう、熟年離婚が頭をよぎる方が、増えています。長年、家族のために、たくさんのことを我慢してきた。その先で、自分の人生を取り戻したいと願うのは、とても自然なことです。
今日は、熟年離婚を考えたとき、後悔しないために見つめておきたいことを、お話しします。どんな選択をするにせよ、あなたが納得できることが、いちばん大切です。

その気持ちは、わがままではない

まず、お伝えしたいことがあります。熟年離婚を考えることは、決して、わがままではありません。

長い結婚生活の中で、言いたいことを飲み込み、自分のことを後回しにしてきた方は、本当に多いものです。その我慢の積み重ねの先で、「残りの人生は、自分らしく生きたい」と願う。これは、自然で、まっとうな気持ちです。「この歳で」「世間体が」と、自分を責める必要はありません。これからの人生をどう生きるかを真剣に考えることは、何歳になっても、あなたの大切な権利なんです。なぜ今、熟年離婚が増えているのかという背景を知ると、それが特別なことではないと、わかります。

「離婚」が目的か、「変化」が目的か

そのうえで、冷静に見つめたいことがあります。あなたが本当に求めているのは、「離婚そのもの」なのか、それとも「今の関係が変わること」なのか、という点です。

長年のすれ違いに疲れ、「もう、この関係から離れたい」という思いが、「離婚」という形をとっていることがあります。でも、本当に望んでいるのは、夫の態度が変わることや、自分を大切にしてもらうことかもしれない。もしそうなら、関係を立て直す道も、残されています。仮面夫婦離婚を迷うお話でもお伝えしたように、まずは、自分の本音の「ゴール」を、見極めてみてください。

現実、とくに「経済」を直視する

気持ちと並んで、絶対に欠かせないのが、現実、とくに経済面を、具体的に直視することです。

熟年離婚で、いちばん後悔が生まれやすいのが、ここです。離婚後の生活費は、足りるか。住まいは、どうするか。年金分割は、どうなるか。これらを、ぼんやりした不安のままにせず、数字で確かめておく。経済的な見通しが立っているかどうかで、離婚後の人生の安心感は、まるで変わります。感情だけで踏み切らず、現実の足場を、しっかり固めておくこと。これは、自分の第二の人生を守るための、大切な準備です。

勢いで決めず、一人で抱えない

そして、熟年離婚は、長い人生を左右する、大きな決断です。だからこそ、一時の勢いや感情で、決めないでください。

感情が高ぶっているときの決断は、後悔につながりがちです。少し時間をおき、気持ちと現実の両面を、落ち着いて整理する。そして、一人で抱え込まないこと。信頼できる人や、必要に応じて、カウンセラーや法律の専門家に相談する。第三者に話すことで、見えていなかった選択肢や、本当の自分の気持ちが、見えてくることもあります。迷うのは、あなたが人生に誠実に向き合っている証拠なんですよ。

まとめ:これからの人生を、自分で選ぶ

熟年離婚を考えるのは、長年がんばってきたあなたの、自然な願い。その気持ちを、まず認めてあげてください。そのうえで、「離婚が目的か、変化が目的か」を見極め、経済という現実を直視し、勢いで決めず、一人で抱えない。

離婚を選ぶにせよ、関係を立て直すにせよ、新しい形で歩むにせよ、大切なのは、これからの人生を、あなた自身が、納得して選ぶことです。第二の人生を、自分らしく、穏やかに歩んでいけますように。一人で答えが出ないときは、よければ一度、お話を聞かせてくださいね。

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