確証バイアスとは

関口美奈子

こんにちは。関口美奈子です。
「あの人は、私のことを嫌っている気がする」。一度そう思うと、相手のそっけない態度ばかりが目について、ますます「やっぱり嫌われている」と、確信を深めていく。——そんな経験は、ありませんか。
実はそれ、「確証バイアス」という、心のクセが、働いているのかもしれません。この思い込みは、人間関係を、知らないうちに、こじらせます。今日は、確証バイアスとは何か、そして、その抜け出し方を、お話しします。

確証バイアスとは

確証バイアスとは、自分が、すでに持っている考えや思い込みを、裏づける情報ばかりを、無意識に集めてしまう心理的なかたよりです。そして、それに反する情報は、見て見ぬふりをしてしまう。

人は、「自分は正しい」と思いたい生き物です。だから、自分の考えに合う情報は、すんなり受け入れ、合わない情報は、無視したり、軽く扱ったりする。これは、誰の心にもある、自然なクセです。でも、このクセが強く働くと、思い込みが、まるで事実のように、固まってしまう。ここに、落とし穴があるんです。

「嫌われている」が、現実になる仕組み

では、確証バイアスが、人間関係を、どうこじらせるのか。先ほどの「あの人は、私を嫌っている」を、例に見てみましょう。

一度そう思い込むと、あなたの目は、「嫌われている証拠」ばかりを、探し始めます。相手のそっけない返事、目が合わなかったこと——これらが、「ほら、やっぱり」と、確信を強める。一方で、相手の好意的な態度は、「気のせい」と、見落とされる。さらに、あなた自身も、相手を警戒して、よそよそしくなる。すると、相手も、距離を感じて、本当に、そっけなくなる。思い込みが、現実を、引き寄せてしまうんです。これは、とても、こわいことですよね。

恋愛でも、すれ違いを生む

この確証バイアスは、恋愛でも、すれ違いの、大きな原因になります。

「どうせ、私なんて、愛されていない」と思い込むと、相手の愛情表現が、目に入らなくなる。「この人は、浮気しているに違いない」と疑い始めると、何気ない行動まで、証拠に見えてくる。こうして、事実ではなく、自分の思い込みに、振り回されて、大切な関係を、壊してしまうことがあります。「嫌われたくない」という不安が強い人ほど、このバイアスに、はまりやすいので、注意が必要です。

抜け出す鍵は「自分を、疑う」こと

では、どうすれば、確証バイアスから、抜け出せるのか。鍵は、「自分は、思い込んでいるかもしれない」と、自分を疑う習慣を持つことです。

具体的には、こうです。
1.反対の事実を、探してみる。「嫌われている」と思ったら、あえて「好意的な態度は、なかったか」と探す。
2.決めつける前に、直接確かめる。「もしかして、怒ってる?」と、聞いてみる。
3.別の解釈を、考えてみる。「そっけないのは、ただ忙しかっただけかも」。
一つの解釈に飛びつかず、別の見方を、意識して持つ。この余裕が、思い込みを、和らげます。「事実」と「自分の解釈」を、分けて考えるクセが、大切なんです。

まとめ:思い込みと、事実を分ける

確証バイアスは、自分の思い込みを裏づける情報ばかりを集めてしまう、心のクセ。これが強く働くと、「嫌われている」という思い込みが、現実を引き寄せ、人間関係をこじらせます。

大切なのは、自分の思い込みを、事実だと決めつけないこと。「自分は、かたよって見ているかもしれない」と、一歩引いて、反対の事実を探し、相手に確かめてみる。そうすれば、ありもしない壁を、自分で作らずにすみます。あなたが「嫌われている」と感じている相手は、案外、あなたを、好いているかもしれませんよ。
こうした心理学を、人間関係に活かすお話は、講演でもお伝えしています。ご関心のある方は、よければお気軽にご相談ください。

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