「嫌われたくない」
で疲れるとき

関口美奈子

こんにちは。関口美奈子です。
「嫌われたくなくて、つい人の顔色をうかがってしまう」「本当は違うと思っても、相手に合わせてしまう」。そうして気づけば、人といるだけで、どっと疲れている。そんな方は、とても多いんです。
でも、これだけは知っておいてください。それは、あなたが気が弱いからでも、性格の問題でもありません。心の仕組みから来る、変えられる癖なんです。今日は、「嫌われたくない」で疲れる心理の正体と、その手放し方をお話しします。

「嫌われたくない」の根っこにあるもの

まず、なぜこんなに「嫌われたくない」と思ってしまうのか。その根っこには、たいてい「自分には価値がない」という、静かな不安があります。

自分に自信が持てないと、人は、相手に認められることで安心しようとします。「嫌われたら、自分の価値がなくなる」と、無意識に感じてしまう。だから、人の評価に過敏になり、顔色をうかがう。これは、自己肯定感の問題であって、生まれ持った性格ではありません。だからこそ、根っこから、変えていけるんです。

「全員に好かれる」は、そもそも不可能

手放しの第一歩は、シンプルな事実を、受け入れることです。それは——すべての人に好かれることは、誰にもできない、ということ。

どんなに素晴らしい人にも、合わない人はいます。万人に愛される人など、この世にいません。これは、能力の問題ではなく、人の好みが、それぞれ違うというだけのこと。だとしたら、「全員に好かれよう」とするのは、最初からかなわない目標に、一人で疲れているようなものなんです。人間関係に疲れたときと同じで、この前提を手放すだけで、肩の力が、すっと抜けます。

基準を「相手」から「自分」へ戻す

顔色をうかがう癖の正体は、判断の基準が、いつも「相手にどう思われるか」になっていること。これを、少しずつ「自分はどうしたいか」へ、戻していきます。

いきなり大きく変える必要はありません。「ランチ、何がいい?」と聞かれたら、相手に合わせず、自分の食べたいものを言ってみる。小さなことで構いません。こうして「自分の気持ちを基準に選ぶ」練習を重ねると、「自分の意見を言っても、嫌われなかった」という経験が積み上がります。その小さな成功体験が、顔色をうかがう癖を、ゆっくりほどいていくんです。

意見の違いは、関係を壊さない

「でも、自分の意見を言って、嫌われたら……」。その怖さは、よく分かります。でも、ここで知っておいてほしいんです。意見が違うことは、関係を壊すことではありません。

むしろ、自分の意見を言えたとき、相手の反応が、大切なことを教えてくれます。あなたが意見を持つことを尊重してくれる人なら、本音で付き合える相手。それで離れていく人なら、もともと「あなたの我慢」の上にだけ成り立っていた関係です。自分を抑えてつなぐ関係より、素のままでいられる関係のほうが、ずっと心地よい。意見を言うことは、わがままではなく、本当の味方を見分ける力なんですね。

まとめ:好かれるより、安心していられる自分へ

「嫌われたくない」で疲れてしまうのは、優しさと、自信のなさが、裏表になっているから。だから、まずは「全員に好かれるのは不可能」と受け入れ、自分を責めるのを、やめてください。

判断の基準を、相手から自分へ、少しずつ戻していく。小さなことから、自分の気持ちを言ってみる。意見の違いを、怖がらない。そうして、人に合わせて好かれる自分より、素のままで、安心していられる自分を、育てていきましょう。みんなに好かれなくて、いいんです。あなたを大切にしてくれる人と、心地よくいられれば、それで十分なんですよ。
人との距離や自己肯定感のお話は、講演でもよくお伝えしています。関心のある方は、よければお気軽にご相談ください。

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