こんにちは。恋愛心理研究家の関口美奈子です。
婚活や恋愛でつらいことがあった夜、なぜかその出来事だけが何度も頭の中で再生されて、眠れなくなる——そんな経験はありませんか。
結論から言うと、それはあなたの心が弱いからでも、性格が暗いからでもありません。
人間の脳には、良い出来事より悪い出来事を優先的に記憶する「ネガティビティ・バイアス」という、誰にでも備わった心理の仕組みがあるのです。
のべ3万人以上の婚活・恋愛相談を受けてきた中で、うまくいかない時期を長引かせている人ほど、この「記憶の偏り」に気づかずに、自分自身をひどく責め続けている——そう感じてきました。
今日は、なぜ嫌なことばかりが記憶に残ってしまうのか、そしてその偏りとどう付き合えば恋愛が軽くなるのかをお話しします。
なぜ人は「嫌なこと」ばかり覚えてしまうのか
ネガティビティ・バイアスとは、心理学で確認されている、ポジティブな情報よりネガティブな情報を強く記憶し、重く評価してしまう心の傾向のことです。
もともとは、危険をいち早く察知して生き延びるための機能だったと考えられています。安全な出来事より、命に関わる危険な出来事を強く記憶するほうが、生存には有利だったからです。
ところが現代の恋愛や婚活の場では、この仕組みが裏目に出ます。楽しかったデートより、気まずかった沈黙のほうが、断られた一言のほうが、記憶の中で何倍も大きく再生されてしまうのです。
「記憶の減点方式」という罠
私はこの現象を、「記憶の減点方式」と呼んでいます。
10回のデートのうち、9回は悪くない時間を過ごせたとしても、1回の気まずい沈黙や、返信が来なかった一晩のほうを、脳は何度も再生します。結果として、実際の体験の総量ではなく、最も痛かった一点だけで、婚活全体の評価が決まってしまう。
これは事実に基づいた判断ではなく、脳の仕様による「錯覚」です。自己肯定感が下がってしまうのも、この減点方式が積み重なった結果であることが少なくありません。
褒め言葉より、傷ついた一言のほうが長く残る理由
お見合いやデートの後、褒められた言葉はすぐに忘れてしまうのに、少し引っかかる一言だけは何日も頭から離れない——これも同じ仕組みです。
脳は快の記憶より不快の記憶を、より多くの神経回路を使って処理すると言われています。だからこそ、良い出会いを重ねても、一つのつまずきで婚活そのものに疲れてしまう人が後を絶ちません。
大切なのは、傷ついた記憶が「特別大きく作られている」だけで、実際の出来事の重さとは違うと知っておくことです。
「忘れる練習」ではなく「思い出す配分」を変える
嫌な記憶を無理に忘れようとするほど、かえってその記憶は強化されます。人は「考えないようにする」ことが、実はいちばん苦手な生き物だからです。
私がお伝えしているのは、忘れる努力ではなく、「思い出す配分」を変えるという方法です。デートの後、その日あったささやかな良いこと——笑ってくれた瞬間、会話が弾んだ一言——を意識して書き留めておく。それだけで、脳内で再生される記憶の比率が少しずつ変わっていきます。
失恋から立ち直る過程でも同じことが言えます。忘れようとするより、良かった記憶を並行して増やしていくほうが、心は早く回復していくのです。
まとめ:「減点思考」から「配分思考」へ
嫌なことばかり覚えてしまうのは、あなたの心が弱いからではなく、人間の脳に備わった当たり前の仕組みです。まずはそのことを知るだけで、自分を責める手が少し緩みます。
そのうえで、良かった記憶を意識して拾い集める「配分思考」に切り替えていくこと。これができる人ほど、婚活や恋愛の途中でつまずいても、長く前を向き続けられます。
もし一人で記憶の偏りと向き合うのがつらいときは、話を聞いてもらえる相手を持つことも、有効な選択肢のひとつです。私のLINEでも、婚活や恋愛の悩みについてお話を伺っています。よろしければ、お気軽に登録してみてください。
もっと恋愛心理やモテる秘訣、魅力を高める方法を知りたい方は、こちらへ。
YouTube「モテ男TV」で、恋愛・結婚・男磨きのヒントを動画で発信しています。