夫が話を
聞いてくれないとき

関口美奈子

こんにちは。関口美奈子です。
「話しかけても、スマホを見たまま、生返事」「ちゃんと聞いてほしいのに、上の空」。夫が話を聞いてくれない——これは、多くの妻が抱える、切実な悩みです。聞いてもらえないと、「私に関心がないの?」「大切にされていないの?」と、寂しくなりますよね。
でも、それは愛情がないからとは、限りません。そこには、男女の会話のすれ違いという、理由があるんです。今日は、その正体と、ちゃんと聞いてもらう話し方をお話しします。

男性は「共感」より「解決」を探してしまう

まず知っておくと、ぐっと楽になることがあります。多くの男性は、会話に「共感」より「解決」を求める傾向がある、ということです。

妻が、ただ「聞いてほしい」「分かってほしい」と話しているのに、夫は無意識に「で、どうしてほしいの?」「こうすればいい」と、問題解決モードになる。あるいは、「何か対応を求められそう」と身構えて、つい話から逃げてしまう。これは、関心がないのではなく、話の受け止め方が、そもそも違うんですね。聞いてくれないのは、愛情の有無ではなく、このすれ違いが原因のことが、本当に多いんです。

「聞いてほしいだけ」と、先に伝える

このすれ違いを防ぐ、魔法のような一言があります。話す前に、こう添えるんです。「解決しなくていいから、ただ聞いてほしいだけなの」と。

これだけで、夫は安心します。「アドバイスを求められている」「何か対応しなきゃ」という身構えが解けて、ただ耳を傾ければいいんだ、と分かるからです。男性は、ゴールが分かると、動きやすい。だから、会話の「目的」を、先に教えてあげる。たったこれだけで、生返事が、ちゃんとした相づちに変わることが、よくあります。

タイミングと、伝え方を工夫する

もう少し、聞いてもらいやすくする工夫もあります。タイミングと、伝え方です。

テレビに夢中なとき、疲れて帰ってきた直後に話しかけても、聞く余裕はありません。「今、少しいい?」と、相手の状態を確かめてから話す。そして、長い前置きより、結論から、短く伝える。男性は、話が長くなると、集中が切れやすいんです。「あのね、これだけ聞いて」と区切ってあげると、ぐっと届きやすくなります。これは伝え方全般にも通じる、コミュニケーションのコツです。

まず、自分が「聞く人」になる

そして、少し逆説的ですが、夫に聞いてほしいなら、まず、自分が夫の話を聞く人になることが、近道だったりします。

人は、自分の話を聞いてくれる相手の話を、聞きたくなるもの。日頃から、夫の仕事の話や、ちょっとした話に、こちらが関心を持って耳を傾けていると、「この人には話そう」という空気が、夫の中にも育ちます。夫婦の会話は、一方通行では続きません。聞いてもらうことと、聞いてあげることは、セット。お互いさまの中で、会話は温まっていくんですね。

まとめ:すれ違いは、工夫で埋められる

夫が話を聞いてくれないのは、多くの場合、愛情がないからではなく、男女の会話の受け止め方の、すれ違いでした。だとしたら、責めて変えようとするより、こちらの伝え方を、少し工夫するほうが、ずっと早く届きます。

「聞いてほしいだけ」と先に伝える。タイミングを選び、結論から短く話す。そして、自分も相手の話を聞く人になる。この小さな工夫で、「伝わらない」は、変えられます。すれ違いは、どちらが悪いのでもなく、埋めていけるもの。少しずつ、心の通う会話を、取り戻していってくださいね。
夫婦のコミュニケーションのお話は、講演でもよくお伝えしています。ご関心のある方は、よければお気軽にご相談ください。

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