心理学

プロスペクト
理論

関口美奈子

こんにちは。関口美奈子です。結婚相談所「エースブライダル」を運営しています。
「動いたほうがいいのは、わかってる。でも、今のままでもいいか……」。そう言って、立ち止まってしまう。この、なかなか一歩を踏み出せない心の正体に、「プロスペクト理論」という、ノーベル賞を取った理論が深く関わっています。今日は、これを恋愛・婚活の場面から、わかりやすくお話しします。

プロスペクト理論とは

プロスペクト理論とは、行動経済学者カーネマンらが提唱した、人は『得をする喜び』より『損をする痛み』を、大きく感じるという理論です。専門的には「損失回避」と呼ばれます。

たとえば、1万円もらう嬉しさと、1万円なくす悔しさ。——金額は同じなのに、失う痛みのほうが、だいたい2倍以上、強く感じられるといわれます。人間は、得を求める以上に、損を避けたい生き物なのです。

「動けない」のは、損が怖いから

この理論は、なぜ私たちが一歩を踏み出せないかを、見事に説明します。新しい行動には、必ず「失うかもしれない」リスクがついてまわります。婚活なら、断られる痛み、時間やお金の負担、傷つくかもしれない不安。

一方、いま動かなければ、その損は、とりあえず避けられる。だから人は、『現状維持』を選んでしまう。これを「現状維持バイアス」といいます。動かない理由は、やる気がないからではありません。損失の痛みを、過大に見積もっているだけなのです。

「動かない損」は、見えにくい

ここに、大きな落とし穴があります。私たちは「動いて失うもの」には敏感なのに、「動かないことで失っているもの」には、ひどく鈍感なのです。

婚活をしなければ、断られる痛みはありません。でもその裏で、出会えたはずのご縁、過ぎていく時間という、もっと大きなものを、静かに失い続けている。この『見えない損失』は、痛みとして感じにくいぶん、たちが悪い。気づいたときには、取り返しのつかない時間が過ぎていることもあります。

損の天秤を、正しくかけ直す

抜け出すコツは、天秤を、正しくかけ直すことです。「動いて失うもの」だけでなく、「動かずに失い続けているもの」も、きちんと秤に載せる。

紙に、書き出してみてください。婚活を始めて失うもの(少しのお金、勇気、時間)。婚活をしないまま失うもの(出会い、若さ、未来の家庭)。——並べてみると、たいてい後者のほうが、はるかに大きい。「したい」のに動けない人ほど、この『動かない損』を、一度ちゃんと直視してみる価値があります。

おわりに:小さく動いて、損を小さく

損失回避は、人間の本能です。なくすことはできません。だから、戦い方を変えましょう。一歩を、小さくするのです。いきなり結婚を決めるのではなく、まずは話を聞きに行くだけ。小さな一歩なら、失うものも小さく、本能の抵抗も弱まります。

「失うのが怖くて動けない」——それは、あなただけではありません。誰もが持つ心のクセです。私たちエースブライダルの無料相談は、その『小さな一歩』にちょうどいい場所です。損得を冷静に整理するお手伝いも含めて、よければお話を聞かせてくださいね。

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よくある質問

プロスペクト理論とは何ですか?
人は『得をする喜び』より『損をする痛み』を大きく感じるという理論で、行動経済学者カーネマンらが提唱しました。同額でも、失う痛みは得る喜びの2倍以上強く感じるといわれ、専門的には『損失回避』と呼ばれます。
なぜ婚活に踏み出せないのですか?
新しい行動には『失うかもしれない』リスクが伴い、人は損失の痛みを過大に見積もって現状維持を選びます(現状維持バイアス)。やる気がないのではなく、断られる痛みや負担を大きく感じすぎているだけです。
損失回避から抜け出すには?
『動いて失うもの』だけでなく『動かずに失い続けているもの』も天秤に載せ直すことです。出会いや時間という見えない損失を直視しましょう。また、一歩を小さくして『まず話を聞くだけ』にすると、失うものも小さく本能の抵抗も弱まります。

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