こんにちは。関口美奈子です。
「どうせ自分なんて、モテないし」「本気を出してないだけ」。——こんなふうに、挑む前から言い訳を用意してしまうこと、ありませんか。これは「セルフ・ハンディキャッピング」という、自分を守るための、けれど自分の足を引っぱる心理です。今日は、婚活で動けなくなるその仕組みと、抜け出す方法を、お話しします。
セルフ・ハンディキャッピングとは
セルフ・ハンディキャッピングとは、失敗したときに傷つかないよう、あらかじめ言い訳や、不利な条件を、自分で用意しておく心理です。直訳すれば「自分に、ハンデを課す」こと。
テスト前に「全然勉強してない」と言いふらす。大事な日に限って、わざと準備を後回しにする。——もし結果が悪くても、「本気じゃなかったから」と言える。逆に成功すれば「やればできる」と誇れる。どちらに転んでも、自尊心が傷つかないように、先回りして保険をかけているのです。
なぜ、婚活でこれが起きるのか
恋愛や婚活は、「自分そのもの」を差し出す場です。だからこそ、本気で挑んで断られると、まるで人格を否定されたように感じてしまう。その痛みが、怖い。
そこで、心は予防線を張ります。「どうせ自分なんて」「真剣に探してるわけじゃないし」「忙しくて時間がないだけ」。——こう言っておけば、うまくいかなくても、傷は浅くてすむ。けれど、その予防線は、同時に、本気の一歩も止めてしまう。プロフィールに手を抜き、誘いをためらい、結果として「やっぱりダメだった」を、自分で引き寄せてしまうのです。これは自己肯定感が揺らいでいるときほど、強く出ます。
言い訳は、心を守って、未来を削る
セルフ・ハンディキャッピングが厄介なのは、短期的には、本当に心が楽になることです。だから、やめられない。でも、長い目で見ると、こうなります。本気を出さない→結果が出ない→「やっぱり自分はダメだ」と確信が深まる→ますます本気を出せない。自分を守るための言い訳が、自分を縛る鎖になっていく。
厳しいようですが、傷つくのが怖くて全力を出さないことは、あらかじめ負けておくことと、そう変わりません。守っているのは心ですが、削っているのは、これからの可能性なのです。
抜け出す——「結果」ではなく「挑んだこと」を見る
抜け出す鍵は、断られることの意味を、書き換えることです。「断られた=自分の価値が低い」ではありません。「縁が、合わなかっただけ」。相手にも好みがあり、タイミングがある。それは、あなたの価値とは別の話です。
そのうえで、小さく本気を出してみる。プロフィールを一行だけ、ていねいに書き直す。気になる人に、一度だけ、ちゃんと誘ってみる。うまくいけば自信になり、ダメでも「全力を出せた自分」が残ります。本当の自信は、こうした小さな本気の積み重ねからしか、生まれません。予防線は、一枚ずつ、はがしていけばいいのです。
おわりに:本気は、いちばん格好いい
「本気を出してないだけ」という言葉の裏には、たいてい、本気を出すのが怖いという気持ちが隠れています。でも、本当に格好いいのは、結果がどうなるか分からなくても、ちゃんと手を伸ばせる人です。そういう人は、たとえ一度断られても、ちゃんと前に進んでいきます。
傷つくのを恐れる気持ちは、誰にでもあります。だからこそ、その仕組みを知っておくこと。それだけで、次の一歩は、少し軽くなります。こうした自己肯定感や心理の話は、講演や研修でもお伝えしています。ご関心があれば、お気軽にご相談ください。
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