結論:エンジニアの自己紹介文は、仕事の中身を専門用語なしで「誰の何を楽にしているか」に翻訳するところから始めます。黙ってパソコンに向かう人という先入観は、人と関わる場面を一つ書けば消えます。在宅勤務の多さも、暮らしの見通しとして先に伝えておくと安心材料になります。
この属性で書くときの軸 そのまま使える自己紹介文 書き出しと締めの一文 書かないほうがいい表現 書く手順と文字数の目安 書いたあとの仕上げ 解説
この属性で書くときの軸
仕事を生活語に訳す開発言語や職種名は、読み手に届きません。「スーパーのレジが止まらないように裏で支えている」のように、相手の生活のどこにつながる仕事かを一行で訳すと、急に身近な人になります。
人と関わる場面を置く無口でパソコンばかりという先入観は根強いので、チームで相談しながら進めた話や、お客さんの困りごとを聞きに行った話を一つ置きます。人と接する仕事でもあると伝わります。
働き方を先に見せる在宅勤務の日数や、納期前の忙しさの波は、結婚後の暮らしに直結します。相手が聞きにくいことを先に書いておくと、堅実な人だという印象が重なります。
趣味は幅を一つ足すゲームやガジェットの話だけだと、同じ趣味の人以外が入りにくくなります。好きなものは正直に書きつつ、散歩や料理など相手と共有しやすい趣味を一つ添えると、話の入口が増えます。
そのまま使える自己紹介文6選
文例は「コピー」でそのまま使えます。地名や仕事内容など〇〇の部分だけ、自分に合わせて変えてください。
1. Web系の男性
男性結婚相談所向け(標準)
読んでくださって、ありがとうございます。〇〇で、ネット通販の仕組みを作る仕事をしています。「買い物がスムーズに終わる」裏側を支えるのが役目で、自分の作ったものが毎日たくさんの人に使われていると思うと、地味な作業も楽しくなります。
学生時代にアルバイトで困っていた店の在庫管理を簡単な仕組みで直したときの、店長の驚いた顔が忘れられず、この仕事を選びました。
週の半分は在宅勤務なので、昼休みに近所を散歩するのが習慣です。休日は友人とボードゲーム会を開いたり、最近は燻製作りに凝っています。
静かに見えるかもしれませんが、一緒にいて気楽だと言われることが多いです。お互いの好きなものを尊重しながら、家の中で笑っていられる関係を望んでいます。
仕事を生活の裏側として訳し、人の顔が出る志望理由で人柄を見せる
2. 社内システム担当の女性
女性結婚相談所向け(標準)
〇〇の会社で、社内の仕組みを整える仕事をしています。社員の方が「前より楽になった」と言ってくれるのが何よりのやりがいで、人の面倒くささをなくす仕事が性に合っていると感じています。
理系の女性は少ないので、職場では珍しがられますが、話してみると普通だねとよく言われます。
休日は早起きして、市場で魚を買って自分でさばきます。うまくできた日は写真を撮って家族に送るのが楽しみです。
結婚後は、お互いに仕事を続けながら、家のことを得意なほうが引き受ける柔らかい分担ができたらと思っています。
珍しがられる自覚を軽く書き、相手が構えずに読める
3. インフラ担当の男性
男性アプリ向け(短め)
通信の設備を守る仕事をしています。夜間の対応がたまにありますが、その分、平日に休みが取れることもあります。
仕事は一人で黙々と、と思われがちですが、実際は現場の人と電話で相談しながら進めることがほとんどです。
休みの日はロードバイクで遠くまで走ります。帰りに見つけた定食屋の話を、誰かに聞いてもらいたいです。
夜間対応という不安要素を、平日休みという利点とセットで先に出す
4. 受託開発の女性
女性アプリ向け(短め)
お客さまの要望を聞いて、業務用のソフトを作る会社にいます。打ち合わせで相手の困りごとを聞き出す時間がいちばん好きで、意外と人と話す仕事です。
休日はカフェで本を読むか、友人とスパイスカレーを食べ歩いています。
夢中になると時間を忘れるので、声をかけて止めてくれる方だと助かります。
人と話す仕事だと短く伝えて、無口の先入観を先回りしている
5. 組み込み系の男性
男性結婚相談所向け(標準)
家電の中に入る小さなプログラムを作っています。炊飯器のボタンを押したときに正しく動く、その当たり前を作る仕事です。子どものころに時計を分解して直せなかった悔しさが、今の仕事につながっています。
納期の前は帰りが遅くなる週もありますが、終わればまとまった休みを取るようにしていて、そのときは温泉と地元の食堂を目当てに車で出かけます。
口数は多くないほうですが、相手の話を聞くのは好きです。話し上手でなくても、聞いてもらえてうれしいと感じてもらえる人でありたいと思っています。
結婚後は、休みの日の計画を一緒に立てて、お互いの行きたい場所を順番に回るような暮らしを望んでいます。
炊飯器という身近な例で仕事を訳し、忙しさの波と埋め方を正直に書く
6. データ分析の女性
女性結婚相談所向け(標準)
数字を集めて、店舗の売れ筋や無駄を見つける仕事をしています。数字の裏にある「人の動き」を想像するのが好きで、学生のころに数学の授業で感じた面白さがそのまま仕事になりました。
仕事では細かいと言われますが、休日は反対で、計画を立てずに電車に乗って知らない駅で降りる散歩が好きです。
仕事柄、在宅の日が多く、家で過ごす時間を大事にしています。食事を作って誰かと食べる、そんな当たり前が続く家庭を一緒につくれたらうれしいです。
理屈っぽく見えるかもしれませんが、笑いの沸点は低いほうです。
仕事と休日で性格の違う面を見せ、理屈っぽい印象を自分で先にほどく
書き出しと締めの一文
書き出しの一文
- 〇〇のアプリを作る仕事をしています。使う人の「楽になった」を集めるのが私の仕事です。
- IT業界で働いていますが、仕事の半分は人と相談する時間です。
- パソコンに向かう時間が長い仕事ですが、休日は外に出て体を動かしています。
締めの一文
- 仕組みを作る仕事と同じで、暮らしも二人で少しずつ改良していけたらと思っています。
- 会ってみたら案外しゃべる人だった、と思っていただけるはずです。
- 好きなものを語る時間と、黙って一緒にいられる時間、その両方を分け合える方と出会いたいです。
書かないほうがいい表現
〇〇言語でバックエンドの設計から実装まで担当しています。
業界の外の人には届かない。何が楽になる仕事かを一行で訳すほうが伝わる
ゲームとアニメが趣味で、休日はほぼ家にいます。
正直でいいが、相手が入りにくい。外に出る趣味を一つ足すと入口が増える
コミュニケーションは苦手ですが、頑張ります。
苦手宣言は相手に負担を渡す。人と関わる仕事の一場面を書くほうが安心を渡せる
年収や会社の規模を細かく書いて安心させる。
数字は欄で足りる。本文は人柄に使ったほうが申し込みにつながる
書く手順と文字数の目安
先に、自分の仕事を家族に説明するつもりで一行に訳します。次に志望のきっかけ、働き方(在宅や忙しさの波)、休日の一場面、相手に向けた一言、そして結婚観の流れで。相談所用なら三百字くらいが目安です。削るのは技術名と、趣味の細かい作品名です。入口を広くするために、固有名詞より場面を残します。
書いたあとの仕上げ
書いたあとの見直し業界の外にいる友人に読んでもらい、仕事の説明で止まらなかったかを聞いてください。一か所でも説明が要る語があれば、その語を暮らしの言葉に置き換えます。在宅勤務の日数と、忙しい時期の帰宅時間が書けているかも見直すと、交際後の食い違いが減ります。
写真と合わせるときIT職はカジュアルな服装の写真が多く、文章まで軽いと頼りなく見えます。写真が私服なら、本文では仕事への向き合い方を少し厚めに。反対にスーツ写真なら、休日の場面を多めに書いて、堅い印象をほぐすと釣り合いが取れます。
専門用語を捨てると人柄が見えてくる
エンジニアの方のプロフィールで最初に直すのは、仕事の説明です。職種名や技術名が並んでいて、読み手の頭に映像が浮かびません。映像が浮かばない相手には会いたいという気持ちが湧かないのです。相談所で添削するときは「その仕事がなかったら、誰が困りますか」と尋ねます。答えはたいてい「レジが止まる」「配送が遅れる」といった暮らしの言葉で返ってきます。その答えをそのまま書けばいいのです。
もう一つ、無口で内向きという先入観があります。けれど実際の開発の現場は、仕様の相談、お客さまへの聞き取り、チームでの進め方の調整と、人と話す時間の塊です。それを書かずにいるのは、持っている札を伏せたまま勝負しているようなものです。人の困りごとを聞いて形にする。この仕事の芯は、実は相手の話を聞く力にあります。結婚生活で最も求められる力と同じです。
持てる人は、自分の専門を相手の言葉に訳して渡します。訳す手間を引き受けるのは、相手を先に思いやる余裕があるからです。仕事を一行で訳せた瞬間、プロフィールは技術者の経歴書ではなく、一人の人間の紹介文になります。難しいことをやさしく言える人が、いちばん近くに置きたい人です。
ほかの属性の文例