結論:経営者・自営業の自己紹介文は、事業の規模や成功を語るより、「何を誰に売っているか」と「一週間の形」を先に書きます。不安定という先入観は、安定を主張しても消えません。休める日と、仕事以外に時間を使っている事実を場面で見せると、家庭を持てる人として読まれます。
この属性で書くときの軸 そのまま使える自己紹介文 書き出しと締めの一文 書かないほうがいい表現 書く手順と文字数の目安 書いたあとの仕上げ 解説
この属性で書くときの軸
事業は一行で説明会社名や売上ではなく、誰のどんな困りごとを解決している仕事かを一行で。読み手は規模ではなく、その人が毎日何に向き合っているかを知りたがっています。
一週間の形を見せる自営業は休みが読めないと思われています。定休日や、仕事を切り上げる時間、連絡が取りやすい時間帯を書くと、暮らしの見通しが立ち、不安定という印象が薄れます。
始めた理由を一文でなぜ会社を起こしたのか、家業を継いだのかを一文で書くと、経営者という肩書きが生き方に変わります。大きな志でなくて構いません。小さな動機のほうが親しみが生まれます。
成功より失敗を置く順調な話より、うまくいかなかった時期と、そこで支えてくれた人の話のほうが、読み手は信頼します。人に助けられたことを書ける人は、家庭でも相手を頼れる人に見えます。
そのまま使える自己紹介文6選
文例は「コピー」でそのまま使えます。地名や仕事内容など〇〇の部分だけ、自分に合わせて変えてください。
1. 小さな会社を営む男性
男性結婚相談所向け(標準)
目を留めていただき、ありがとうございます。〇〇で、飲食店向けの食器を扱う小さな会社を営んでいます。父の代から続く仕事を継ぎ、今は街のお店が長く使える器を選んで届ける毎日です。
会社を継いだばかりのころ、取引先を減らしてしまった時期があり、そのとき残ってくださったお客さまに今も頭が上がりません。
休みは日曜と祝日で、その日は仕事の電話を取らないと決めています。休日は自分で魚をさばいて、器に盛って写真を撮るのが楽しみです。
結婚後は、仕事の話を聞いてもらうだけでなく、相手の一日も同じだけ聞ける夫でありたいと思っています。
失敗の時期と支えてくれた人を書き、信頼できる経営者に見える
2. 自宅で教室を開く女性
女性結婚相談所向け(標準)
自宅でお菓子の教室を開いています。会社員だったころ、休日に焼いたお菓子を同僚に配るのが何よりの楽しみで、それを仕事にしたいと思って独立しました。
教室は平日の昼と土曜の午前に開いていて、日曜は完全に休みにしています。収入は会社員のころより波がありますが、自分で決めた暮らしに後悔はありません。
休日は材料の仕入れを兼ねて市場を歩き、見つけた果物で次の月の献立を考えています。
結婚したら、お互いの仕事を応援し合いながら、日曜の朝にゆっくり一緒に朝食を取る、そんな習慣を一緒につくりたいです。
収入の波を隠さず、自分で選んだ暮らしだと前向きに書いている
3. 個人事業の男性
男性アプリ向け(短め)
設計の仕事を個人で請け負っています。会社を辞めて独立したのは、お客さまと直接話して作りたかったからです。
仕事は自宅兼事務所で、夕方には切り上げて散歩に出るのが日課です。
人に頼るのが下手でしたが、独立してから助けてもらうことの大切さを知りました。頼り合える関係を望んでいます。
頼ることを覚えたという変化が、家庭を持てる人の印象を渡す
4. 美容室を営む女性
女性アプリ向け(短め)
小さな美容室を営んでいます。お客さまが鏡を見て少し背筋を伸ばす瞬間が好きで、この仕事を続けています。
定休日は月曜で、その日は仕事を忘れて映画館に行くか、少し遠くの温泉に出かけます。
経営者というと強そうですが、虫が苦手で、お店に入ってきた蛾に毎回負けています。
定休日を明記し、強そうな印象を小さな弱点でほどく
5. 家業を継いだ男性
男性結婚相談所向け(標準)
祖父の代から続く町工場を継いでいます。学生のころは継ぐつもりがなかったのですが、父が倒れたときに現場に立って、ここで作る部品が街のどこかで動いていることを知り、自分の仕事にしようと決めました。
従業員の方と毎朝顔を合わせ、一緒に昼食を食べる、人との距離が近い仕事です。
休みは土日で、日曜はたいてい川に釣りに出かけ、釣れなくても満足して帰ってきます。
家業というと重く聞こえるかもしれませんが、結婚相手に手伝いを求める気持ちはありません。お互いの仕事を尊重し、家では一緒に食卓を囲むことを何より大切にしたいと思っています。
家業への手伝いを求めないと明記し、相手の不安を先に消している
6. 会社を経営する女性
女性結婚相談所向け(標準)
デザインの小さな会社を経営しています。会社員時代に、お客さまの話を聞く前に納期が決まる働き方に疑問を感じ、自分で選べる仕事の形を作りたくて起業しました。
経営者というと仕事一筋に見られますが、金曜の夜には仕事を閉じて、土日は畑を借りて野菜を育てています。収穫した野菜を誰かに食べてもらいたいというのが、婚活を始めた理由の一つでもあります。
人に任せるのが苦手だった時期に、スタッフに助けられてやっと肩の力が抜けました。
結婚後も仕事は続けますが、家では経営者の顔を置いて、相手の話を先に聞ける人でいたいと思っています。
仕事を閉じる曜日と、畑という仕事以外の場面が家庭を想像させる
書き出しと締めの一文
書き出しの一文
- 〇〇の小さな会社を営んでいます。規模より、毎日誰と向き合っているかを知ってもらいたいです。
- 自営業で〇〇の仕事をしています。定休日は〇曜日で、その日は仕事の連絡を止めています。
- 会社を経営していますが、家では電話に出ない時間を決めている、ごく普通の生活です。
締めの一文
- 仕事を自分で選んだように、暮らしも相手と相談しながら選んでいける関係を望んでいます。
- 経営者の顔は仕事場に置いて、家ではただの一人として話を聞ける人でありたいです。
- 困ったときに人に助けられた経験があるので、頼り合える夫婦になれると思っています。
書かないほうがいい表現
年商〇〇の会社を経営しており、経済的には安定しています。
数字の主張は不安定の印象を裏返さず、お金で選ばれたい人に見える
仕事が生きがいなので、理解してくださる方を希望します。
家庭が二番目だと宣言しているのと同じ。休める日を書くほうが安心を渡せる
将来は上場を目指しています。
夢の大きさは本文で語るほど、読み手は自分の居場所を見失う
妻には事業を手伝ってもらいたいと考えています。
相手の人生を事業の一部にする文は、申し込みを止める。求めず、まず与える
書く手順と文字数の目安
最初に、事業の中身を誰に何を届けているかで一行。次に始めた理由を一文、一週間の形(定休日・切り上げる時間)、うまくいかなかった時期と支えてくれた人、休日の場面、相手へのひとこと、締めに結婚観です。相談所用なら三百字前後で十分。削るのは売上・規模・将来の構想。空いた字数で、人に助けられた話を厚くしてください。
書いたあとの仕上げ
書いたあとの見直し読み返して、文章の中で「自分」が主語になっている割合を確かめてください。経営者の文は自分語りに傾きやすいので、お客さま・従業員・支えてくれた人が主語の文を一つ以上残します。定休日や連絡が取れる時間が書けているかも合わせて見直してください。
写真と合わせるとき経営者の方は仕事場や講演の写真を使いがちですが、肩書きを強めるので、休日の私服で外の光の中の写真を勧めます。文章の冒頭に仕事以外の場面を置き、写真と文章で「家庭を持てる人」の印象をそろえると、不安定という先入観が消えます。
安定を主張しない経営者が信頼される
経営者の方の文章を相談所で見ていると、不安定という先入観を打ち消そうとして、安定を強く書く方が多いことに気づきます。売上、年数、従業員の数。けれど読み手は、その数字を見ても「来年もそうなのか」までは信じられません。信じてもらえるのは、数字ではなく、うまくいかなかった時期を正直に書いたときです。失敗を書ける人は、隠しごとをしない人に見えます。
もう一つ、仕事が最優先で家庭を顧みないという先入観があります。これは、仕事への情熱を語るほど強まります。消すのは情熱ではなく、一週間の形です。定休日、仕事の電話を止める時間、休日に何をしているか。暮らしの輪郭が見えた瞬間に、読み手はその隣に立つ自分を思い描けます。経営の手腕より、日曜の過ごし方のほうが申し込みを動かします。
持てる人は、自分の強さを誇示せず、助けられた経験を隠しません。人に頼れた話を書ける経営者は、家庭でも相手を頼り、相手に頼られる人だと伝わります。事業を一人で背負ってきた人ほど、頼る姿を見せたときに大きく見えます。弱さを先に差し出せる人が、いちばん強く見える人です。
ほかの属性の文例