夜の仕事をしているとき、うちは業務委託だからと言われたことがある方は多いと思います。そのときは、細かい説明を受けないまま働きはじめて、特に困らなかったかもしれません。困るのは、辞めようとしたとき、体を壊したとき、そして昼職の求人票で同じ言葉をもう一度見たときです。
業務委託という言葉そのものは、悪いものでも良いものでもありません。ただ、この四文字がついているだけで、本来なら働く先が引き受けていたはずの手続きや負担が、いくつも自分の側に移ってきます。移ってきていることに気づかないまま何年も過ぎて、あとから分かる形になりやすいところです。
この記事では、正社員や派遣と並べて比べることはしません。比べ方は昼職の雇用形態の違いのほうに書いてあります。ここで扱うのは、業務委託という形を選んだとき、あるいは選ばされていたときに、具体的に何が自分に返ってくるのか。それだけです。
はじめにひとつ置いておきます。お店や会社からの呼び方と、実際にどう扱われるかは、別のことがある場合があります。ですからこの記事は、あなたの契約がどちらなのかを決める記事ではありません。決めるための材料を揃えて、窓口に持っていくところまでの記事です。
- 業務委託は雇われる形ではなく、仕事を請け負って報酬を受け取る契約とされる
- 保険、年金、税の手続きが自分の側に移ることがある。天引きされていない分は後から来る
- お金でもめたときに使える窓口や手立てが、雇用の場合と変わることがある
- 休んだとき、ケガをしたとき、辞めるときの扱いも、契約書に書かれた条件が土台になる
- 呼び方と実際の扱いが違う場合がある。自分で結論を出さず、材料を持って窓口へ

「業務委託」と言われていた人が、昼職の求人で同じ言葉を見たとき
業務委託は、会社に雇われるのではなく、仕事を請け負って、その成果や作業に対して報酬を受け取る契約だとされています。雇用ではないので、給料ではなく報酬という言い方になります。
夜の現場では、この形がよく使われています。日払いで受け取っていた、明細がなかった、出勤日は自分で決めていた。そうした働き方の背景に、この契約の名前が置かれていたことがあります。
昼職の求人票にも、業務委託の募集はあります。美容、販売、配達、在宅の仕事など、職種はさまざまです。同じ仕事内容でも、雇用として募集している職場と、業務委託として募集している職場があります。
ここで大事なのは、業務委託という言葉を見たら求人を避けるべきだ、という話ではないことです。避けるかどうかの前に、この形だと何が自分の側に移ってくるのかを知っておく。それだけで、求人票の読み方と、面談で聞くべきことが変わります。
以下では、移ってくるものを三つに分けて並べます。お金の手続き、もめたときの立場、そして休むときと辞めるときの扱いです。
自分の側に移ってくるもの:保険、年金、税の手続き
雇用として働いている場合、条件を満たせば、健康保険や厚生年金に勤務先を通じて加入し、保険料が給与から引かれる形になるのが一般的です。所得税も、毎月の給与から引かれ、年末調整で精算される職場が多くあります。
業務委託の場合、この引かれる仕組みが前提になりません。報酬を受け取るところまでで終わり、そのあとの手続きが自分の側に残ることがあります。
健康保険と年金については、勤務先を通じた加入ではなく、自分で市区町村や年金事務所に手続きをする形になる場合があります。どちらに当たるかは働き方や契約の中身によって変わるので、自分の場合の扱いは窓口で確認してください。夜の仕事で保険証を持っていない状態が続いている方は、夜職に社会保険がない、ということのほうに、何から確かめるかを書いています。
税については、年末調整の代わりに、自分で確定申告をすることになる場合があります。報酬から一定額が引かれた状態で振り込まれていることもありますが、それで終わりとは限りません。また、その年の所得をもとにした住民税が、翌年になってから届くことがあります。このあたりの順番は夜職の確定申告と住民税に分けて書きました。
共通しているのは、その場では引かれていない分が、あとからまとめて来る形になりやすいということです。手取りが多く見えていても、残しておかないといけない分がその中に混ざっていることがあります。
何をどこに相談すればいいかだけ、先に置いておきます。税のことは税務署、健康保険と国民年金の手続きは市区町村の窓口、年金の記録や加入の相談は年金事務所です。どれも無料で相談できます。
履歴書なしで、まず話を聞かせてください。
メンズ眉毛サロン Winsome は、夜職のご経験がある方のご相談を歓迎しています。
応募を決めていなくても、条件の相談や店舗見学だけで構いません。相談は応募扱いになりません。
お金でもめたとき、立場がどう変わるか
報酬が振り込まれない。急に減らされた。遅刻や欠勤を理由に引かれた。こうしたことが起きたとき、雇用として働いている場合と業務委託の場合とで、使える窓口や手立てが変わることがあります。
雇用として働いているなら、賃金の支払いについて労働基準監督署に相談する道があります。業務委託とされている場合、同じようにその窓口で扱われるとは限りません。ただし、扱われないと決まっているわけでもありません。ここは自分で判断しないでください。
実際に相談を受けている窓口のほうでも、契約書の名前だけを見て判断するわけではありません。働き方の中身を見て整理してもらえます。ですから、もめている最中であっても、まず持っていくという順番で構いません。
そのときに効くのが記録です。いつ、いくら受け取ったか。約束されていた金額はいくらか。引かれた分があるなら、何という名目で、いくら引かれたか。やりとりの画面、振込の記録、シフト表。手元にないものは、相談先でも使えません。
罰金という名前で引かれているものについては夜職の罰金制度に、支払われない、明細がない、手渡しで記録が残っていないという状態については夜職の給料が未払い・明細がない・手渡しのときに、残し方をそれぞれ書いています。この記事では繰り返しません。
相談の入口が分からないときは、各都道府県の労働局にある総合労働相談コーナーから始められます。予約なしで相談でき、費用もかかりません。雇用なのか業務委託の扱いなのか、という整理もここから始められます。
休むとき、ケガをしたとき、辞めるとき
ここは、働いている最中はあまり考えない部分です。けれど、実際に差が出るのはここからです。
休むことについて。雇用として一定の条件を満たして働いている場合、年次有給休暇の仕組みが用意されています。業務委託では、この仕組みがそのまま当てはまるとは限らず、休んだ分は報酬が発生しない形になることがあります。働く日を自分で決めやすい代わりに、休んだ日は収入が止まる。その両方が、同じ契約の中にあります。
ケガや病気について。仕事中や通勤中のケガに対する労災保険の仕組みは、雇用されている人を対象とした制度です。業務委託とされている場合に対象になるかどうかは、働き方や制度の運用によって変わることがあります。自分がどう扱われるかは、労働基準監督署や総合労働相談コーナーで確認してください。
辞めることについて。雇用の場合と業務委託の場合とで、辞めるときの手続きの根拠になるものが変わります。業務委託では、契約書に書かれた期間や、やめるときの申し出の方法が土台になることが多くなります。契約書を受け取っていない、手元にないという場合は、そこから確かめてください。
辞めると伝えたのに話が進まない、違約金や損害賠償という言葉を出されている、という状態にいる方は、夜職を辞めさせてくれないときに順番を書いています。そこでも書いたことですが、その場で結論を出さず、持ち帰って窓口に見てもらってから返事をするやり方が使えます。
そしてもうひとつ。雇用保険に入っていた期間がないと、辞めたあとに受け取れるものの前提が変わってきます。今どうなっているかを知らないまま辞める日を決めてしまうと、あとから選択肢が狭くなることがあります。辞める前に確かめておく項目のひとつとして置いておいてください。
呼び方と、実際の扱いは別のことがある
ここがこの記事でいちばん伝えたいところです。お店や会社から業務委託だと言われていても、実際の働き方によっては、扱いが変わる場合があります。
たとえば、出勤する日や時間が決められている。仕事の進め方が細かく指示されている。他の人に代わってもらうことが認められていない。道具や衣装が用意されていて、自分で選べない。こうした要素がいくつも重なっている場合、契約書に書かれた名前とは別の見方をされることがあります。
これは、あなたが自分で結論を出して主張する話ではありません。判断するのは窓口や、その先の手続きです。ここで書いているのは、名前を見た時点で諦める必要はない、ということだけです。業務委託と言われたから労働の窓口には行けない、と考えて止まってしまう方が多くいます。そうではありません。
逆のことも言えます。契約書に業務委託と書かれていなくても、実際には請け負いに近い働き方をしていることもあります。どちらの向きでも、確かめ方は同じです。
確かめる材料を揃えて、窓口へ持っていく
最後に、持っていくものと、持っていく先を並べます。全部が揃っていなくて構いません。あるものだけで相談できます。
- 契約書、業務委託契約書、誓約書など、署名したことのある書面
- 報酬の記録:振込の履歴、明細、手渡しなら受け取った日付と金額のメモ
- 引かれた分があるなら、その名目と金額が分かるもの
- 出勤の記録:シフト表、出勤時間が分かるやりとり
- 仕事の進め方について指示を受けたやりとりの画面
相談先は、聞きたいことによって分かれます。働き方の扱いそのものや、もめごとの入口が分からないときは、各都道府県の労働局にある総合労働相談コーナーです。報酬が支払われない、法律に触れていそうだという場合は労働基準監督署です。税のことは税務署、健康保険と国民年金の手続きは市区町村の窓口、年金の記録は年金事務所になります。いずれも費用はかかりません。
うまく説明できる自信がなくても大丈夫です。日付の入ったメモと、手元にある記録を持っていけば、そこから整理してもらえます。
そして、これから選ぶ側にいる方へ。求人票に業務委託と書かれていたら、応募の前に、報酬がどう決まるか、経費は誰が持つか、保険と税の手続きはどちらがやるか、休んだときと辞めるときはどうなるかを聞いて構いません。聞かれて答えられない職場かどうかも、そこで分かります。
Winsomeという選択肢
Winsomeは、株式会社pineが運営するメンズ眉毛サロンです。新宿店(新宿駅東南口 徒歩3分)と吉祥寺店(吉祥寺駅南口 徒歩1分)があり、完全予約制の1対1の接客で、22時以降の勤務はありません。
アルバイト・パートは週2日、1日4時間から、時給1,500円から(研修期間中は1,300円)。正職員は月給240,000円から525,000円で、社会保険が完備です。どちらも雇用契約を結ぶ働き方で、毎月の給与明細が出ます。
夜職の経歴は選考で不利に扱いませんし、面接で店名や仕事の詳細を聞き出すこともしません。相談と店舗見学は履歴書不要で、相談しただけでは応募扱いになりません。
よくある質問
夜職で業務委託と言われていました。何か手続きをしそびれていませんか
確かめる先が三つあります。健康保険と国民年金については市区町村の窓口、年金の記録については年金事務所、税については税務署です。いずれも無料で相談できます。受け取った報酬の記録と、手元にある書面を持っていけば、未手続きのものがあるかどうかを含めて整理してもらえます。何年ぶんか分からなくても、その場で聞いて構いません。
業務委託だと言われていると、労働基準監督署には相談できないのでしょうか
相談してかまいません。お店や会社からどう言われているかと、実際にどう扱われるかは、別のことがある場合があります。窓口では契約書の名前だけでなく、出勤の決まり方や仕事の進め方を含めて見てもらえます。入口が分からない場合は、各都道府県労働局の総合労働相談コーナーから始めるのが分かりやすい順番です。予約は要らず、費用もかかりません。
昼職の求人票に業務委託と書いてありました。応募しないほうがいいですか
業務委託というだけで避ける必要はありません。ただ、応募の前に確認したいことがあります。報酬がどう決まるか、必要な道具や交通費は誰が持つか、保険と税の手続きはどちらがやるか、休んだときと辞めるときはどうなるか。この四つを聞いて、答えが返ってくるかどうかも含めて判断材料になります。聞くこと自体は失礼にあたりません。
同じ仕事で、雇用と業務委託の募集がありました。どちらを選ぶべきですか
どちらが正解と決まっているものではありません。比べるときは、受け取る金額の大きさだけでなく、そこから自分で払う分が残っているかどうかで見てください。保険料や税を自分で手続きする形なら、その分を取り分けておく必要があります。働き方の形ごとの違いは、昼職の雇用形態の違いを書いた記事に整理しています。
契約書をもらっていません。今からでも出してもらえますか
お願いして構いません。署名した書面が手元にないこと自体が、相談のときに伝えるべき事実のひとつになります。出してもらえない場合でも、報酬の振込記録、やりとりの画面、シフト表など、手元にあるものだけで相談は始められます。揃うまで待つ必要はありません。
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