心理学

計画錯誤とは
婚活の甘い見積もり

関口美奈子

こんにちは。恋愛心理研究家の関口美奈子です。
「今年中にはきっと結婚できる」
そう言って婚活を始めた方が、気づけば2年目を迎えている。
そんなご相談を、数えきれないほど受けてきました。
これは、意志の弱さではありません。
人には、物事にかかる時間をいつも楽観的に見積もってしまう心理の癖があります。計画錯誤と呼ばれるものです。
相手の意思という、自分では動かせない変数が絡む婚活では、この錯覚はひときわ強く働きます。
今日は、婚活の見通しがなぜいつも甘くなるのか、そして計画をどう立て直せばいいのかをお伝えします。

計画錯誤とは|「今年中」という錯覚の正体

計画錯誤とは、物事にかかる時間や労力を、実際より短く楽観的に見積もってしまう心理のことです。引っ越しの片付けも、仕事の締め切りも、ダイエットの達成も、たいてい思ったより時間がかかります。それなのに、次に何かを始めるときも、人はまた同じくらい短い見積もりをしてしまいます。

面白いのは、自分の計画には楽観的なのに、他人の計画を見るときは、意外と冷静に「もっとかかりそうだな」と判断できる点です。自分のこととなると、途中のつまずきや予定外の出来事を、見積もりからきれいに消してしまうのです。

婚活における「今年中には」も、この錯覚の一種です。会う人数も、相手の気持ちも、自分でコントロールできない変数だらけなのに、順調に進んだ場合の最短ルートだけを思い描いてしまう。これが、計画錯誤の正体です。

婚活の見積もりがいつも甘くなる理由

婚活の計画が狂いやすいのには理由があります。普通の計画と違って、相手がいるからです。自分がどれだけ前向きでも、相手の都合やタイミング、気持ちの温度までは決められません。一人で完結するタスクの見積もりでさえ甘くなるのに、相手の意思という変数が加わる婚活では、ずれ幅はさらに大きくなります。

加えて、婚活中はうまくいった人の話が目に入りやすくなります。半年で成婚した、出会ってすぐ意気投合した。そうした話は印象に残りやすく、自分の計画の基準点にされてしまいます。実際には、途中で「そのうち」の楽観に流されて動きが鈍る時期や、仮交際の相手を見極めるのに時間がかかる時期が、誰にでもあるものです。

見積もりが外れること自体は、恥じることではありません。問題は、外れた見積もりをそのまま放置して、次の計画も立てずに「今年中には」とだけ繰り返してしまうことです。

逆説:婚活は「自分の宿題」ではなく「他人の宿題」として見る

計画錯誤を補正する方法として、心理学では外部からの視点を取り入れることが有効だとされています。自分の計画を、まるで他人の相談を受けたときのように眺め直す、という考え方です。

友人から「半年で成婚退会したい」と相談されたら、あなたはどう答えるでしょうか。おそらく「会う人数は?」「月に何回お見合いする予定?」と、具体的な行動量を尋ねるはずです。気持ちの盛り上がりだけで期限を決めている人には、現実的な数字を当てはめて考え直すよう勧めるでしょう。

自分の婚活に対しても、同じ問いを立ててみてください。「今年中に」という願いを、他人の相談として一度外に出してみる。すると、足りないのは意志ではなく、行動量を数える視点だったと気づくはずです。

期限ではなく行動量で逆算する

計画錯誤を避ける一番の方法は、ゴールの日付から逆算するのをやめて、積み上げる行動量から逆算し直すことです。年内に成婚したい場合の逆算も、起点は「あと何か月」ではなく「月に何人と会うか」「仮交際を何回進めるか」という数字です。

期限から逆算すると、うまくいかない月が続いただけで「もう間に合わない」と焦りが生まれます。婚活の焦りは、たいていこの逆算の立て方のまま、残り時間だけを数えてしまうところから生まれます。行動量から逆算していれば、遅れた月の分を翌月に積み増すだけで済みます。

見積もりは、最初から外れるものだと決めておく。その前提で、行動の数を基準に置き直すだけで、計画錯誤に振り回される回数はぐっと減ります。

まとめ:見積もりの甘さは、仕組みで正せばいい

「今年中に結婚できる」と思ってしまうのは、あなたの意志が弱いからでも、計画が下手だからでもありません。人の心に備わった、ごく自然な癖です。責めるべきところではなく、仕組みで補えばいいところです。

自分の婚活を、一度他人の相談のように外から眺めてみること。期限ではなく行動量で逆算し直すこと。この二つを持っているだけで、見積もりの甘さに振り回される時間は確実に短くなります。

それでも一人で逆算を組み立てるのが難しいと感じたら、婚活の進み方を一緒に数字で整理してくれる相手がいると、計画錯誤はずっと小さくなります。エースブライダルでは、無料相談でこれまでの婚活を振り返りながら、現実的な行動量に組み直すお手伝いをしています。よろしければ、一度お話を聞かせてください。

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よくある質問

計画錯誤はなぜ起こるのですか?
人は計画を立てるとき、順調に進んだ場合のシナリオだけを思い描きやすく、途中のつまずきや予定外の出来事を見積もりから外してしまう傾向があります。婚活では相手の意思という自分で動かせない変数が加わるため、この楽観はさらに強く働きます。
婚活で期限を決めるのは良くないですか?
期限そのものが悪いわけではありません。問題は、期限から逆算して「残り何か月」とだけ数えてしまうことです。期限は目安として持ちつつ、月に何人と会うか、仮交際を何回進めるかという行動量を基準に計画を立て直すと、焦りに振り回されにくくなります。
計画錯誤を防ぐにはどうすればいいですか?
自分の計画を、友人から相談されたときのように外側から眺め直すことが効果的です。気持ちの勢いだけで立てた期限ではなく、具体的な行動量を尋ねる視点を自分にも向けてみると、現実的な見積もりに近づきます。

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