こんにちは。恋愛心理研究家の関口美奈子です。
結婚相談所「エースブライダル」を運営しながら、のべ3万人以上の男女と向き合ってきました。
このページは、「おじさんがモテる方法」を、若作りでも精神論でもなく、順を追って組み立て直すための完全ガイドです。
先に、いちばん大事な結論をお伝えします。「おじさん」は、もう年齢の名前ではありません。
まず結論|「おじさん」は年齢ではなく、状態の名前
20代なのに「おじさんっぽい」と言われてしまう人がいます。逆に、50代でも60代でも、一度もそう呼ばれない人がいます。分けているのは、髪でも肌でも年収でもありません。
私はこの状態を「関心の店じまい」と呼んでいます。世界と他人に対して、新しく知ろうとする窓を、静かに閉めてしまうこと。閉めた瞬間、人は実年齢と関係なく「おじさん」になります。
ですから、おじさんがモテる方法とは、若返る方法ではありません。閉めた窓を、もう一度開ける方法です。ここを取り違えると、努力の方向がまるごとずれます。
「関心の店じまい」は、なぜモテを止めるのか
人が誰かに惹かれる入口は、いつも同じです。「この人は、私に関心を向けてくれている」という感触。心理学でいう返報性は、好意だけでなく関心にも働きます。向けられた分だけ、人は向け返したくなる。
ところが関心を店じまいした人の会話は、質問が減り、説明が増えます。現場で何度も聞いてきた、三つの口ぐせがあります。
「昔はね」「普通はさ」「要するに」。この三語が増えたら、窓が閉まりかけているサインです。どれも、相手を知るための言葉ではなく、自分の中の答えを配る言葉だからです。
もうひとつ。進化心理学の視点で言えば、関心とは余力のあらわれです。自分のことで手いっぱいの生き物は、他者に関心を割けません。だから「関心を向けてくれる人」は、それだけで余裕のある人に見える。これが年齢を軽々と越えていきます。
若作りは、なぜ減点になるのか|「若作りの減点」
誤解のないように言うと、身なりを整える努力そのものは、大いにやるべきです。問題は使う方向です。年齢を「隠す」方向に使った瞬間、それは減点になります。
理由は単純で、隠している人は、隠していることを知られているから。相手が受け取るのは「若く見える」ではなく「若く見せたいらしい」という情報のほうです。そこに漂うのは、余裕のなさです。
ですから、目指すのは若く見せることではありません。「更新の証拠」を見せることです。今年になって始めたこと、最近おもしろいと思ったもの、去年の自分と変わった考え。ひとつでも即答できる人は、何歳であっても「止まっていない人」に見えます。
年輪が加点に変わる、3つの条件
年を重ねたこと自体は、減点でも加点でもありません。次の3つが揃ったとき、はじめて年輪が加点に変わります。
① 余裕|先に与えられること。返ってくるかを確かめてから動く人は、若くても重く見えます。見返りの計算を挟まずに、先に差し出せること。これが大人の最大の武器です。
② 順番|自分の話は、相手の話のあとに置くこと。経験が増えるほど、語れることも増えます。だからこそ順番を守る。聞いてから話す人は、同じ話をしても「深い人」になります。
③ 更新の証拠|今年始めたことを、ひとつ言えること。これが「関心の店じまい」をしていない何よりの証明になります。
今日から動かせる、5つの実務
考え方が整ったら、あとは手を動かすだけです。順番も、この通りで構いません。
① 清潔感を、感覚ではなく項目で整える。清潔感は生まれつきの魅力ではなく、点検表で作れる技術です。
② 眉を整える。大人の男性の印象は、実は眉で大きく変わります。自己流で細くするより、一度プロに骨格に合う形を作ってもらうほうが早く、失敗もありません。
③ 服は、若い服ではなく「合う服」を選ぶ。年齢に抗う服は浮きます。体型と肌色に合う服は、年齢ごと味方につけます。
④ 会話は、説明を減らして質問を増やす。これだけで印象は変わります。
⑤ 姿勢と体を、少しだけ起こす。背中が丸いだけで、人は10歳ぶん疲れて見えます。
大人ならではの武器は、「時間とお金の使い方」に出る
年齢を重ねた男性が持っている武器は、若さではありません。時間とお金を、どう使うかを選べることです。そしてそれは、金額ではなく所作に出ます。
お会計の一秒。予約をとるときの気配り。相手の予定を先に聞くかどうか。ここに、その人がこれまでどう生きてきたかが全部出ます。高いものを出す人ではなく、迷いなく気持ちよく出す人が、大人として信頼されます。
逆に、いちばんもったいないのが品定めです。経験を重ねた人ほど、人を見る目には自信があります。けれど採点しながら向き合う人に、心を開く人はいません。目は肥やしても、値札は貼らない。これが大人の作法です。
それは、あなたの努力不足ではない
ここまで実務の話をしてきましたが、ひとつ、はっきり言っておきたいことがあります。大人の男性が人と出会いにくくなっているのは、あなたの努力不足のせいではありません。
かつては、地域や職場や親戚といった「縁を運んでくる装置」が、社会の側に備え付けられていました。それが次々と外され、いまや縁は、自分で市場に取りにいくものになっています。私が「縁の市場化」と呼んでいる現象です。
市場に出るには、支度が要ります。その支度を誰も教えてくれないまま、大人になってから放り出されている。それが、いま多くの男性が立っている場所です。だから、まず自分を責めるのをやめてください。足りないのは魅力ではなく、支度の手順です。
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ここから先は、あなたがいまどこに立っているかで進み方が変わります。
おわりに|「モテたい」を「器を広げたい」に置き換える
モテるとは、選ばれる技術のことではありません。関心を開いたまま生きている人のところに、人が集まるというだけの話です。
だから、目的地を少しだけ置き換えてみてください。「モテたい」ではなく、「器を広げたい」。先に与える余裕を持ち、相手の話をおもしろがり、自分の更新をやめない。その姿勢は、恋愛だけでなく、仕事にも友人関係にも効きます。
年齢は、閉じた人にとってはハンデになり、開いた人にとっては厚みになります。どちらにするかは、今日から選べます。あなたの窓が、もう一度開くことを願っています。
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