こんにちは。恋愛心理研究家の関口美奈子です。結婚相談所「エースブライダル」を運営しています。
お見合いの会話で、女性がいちばんつまずくのは、話し下手なことではありません。聞き役に徹しすぎることです。
感じよくしよう、相手を立てよう。そう思うほど質問が増え、気づけば会話は面接になります。お相手は「感じのいい人だった」と思いながら、あなたがどんな人なのかは分からないまま帰っていく。これが、お見合いで女性が静かに見送られる、いちばん多い形です。
結論から言います。一つ聞いたら、一つ差し出す。今日は、この往復をどう作るかをお話しします。
好かれようとするほど、会話は面接になる
お見合いの席で、女性はとても気を配っています。お相手が話しやすいように、質問を用意する。答えにうなずく。次の質問を出す。どれも気づかいです。
ところが、質問だけで往復しない会話は、されている側からすると審査に近くなります。「お仕事は何を?」「休日は?」「ご兄弟は?」。一つひとつは悪くないのに、並べると履歴書の読み合わせです。
そして、もう一つ見落とされがちなことがあります。質問ばかりしている人は、自分の情報を一つも渡していないということ。お見合いのあと、男性側の仲人からよく届く感想に「感じはよかったけれど、どんな方か分からなかった」というものがあります。好かれようとした結果、選ぶ材料を相手に渡しそびれている。もったいない負け方です。
男性がお見合いで持ち帰るのは「一緒にいた自分」
お見合いのあと、男性が思い出すのは会話の内容より、その一時間、自分がどんな気分でいたかです。緊張がほどけたか。笑ったか。気を張りっぱなしだったか。
だから、上手な質問を並べることより、相手がくつろげる空気を作るほうが効きます。そして人は、相手が少し自分のことを打ち明けてくれたとき、いちばんくつろぎます。心理学でいう自己開示の働きです。こちらが少し開くと、相手も同じくらい開きたくなる。質問だけでは、この扉は開きません。
質問は「片道」で終わらせない:一つ聞いたら、一つ差し出す
具体的には、質問とセットで、同じテーマの自分の話を一つ添えます。
- 片道の質問:「休日は何をされていますか?」
- 往復の質問:「休日は何をされていますか? 私は最近、朝に近所を歩くのが楽しくて。〇〇さんは、外に出るほうですか?」
後者は、答えやすさがまるで違います。あなたが先に「このくらいの温度で話していいですよ」という見本を置いているからです。相手は、自分がどこまで話せばいいかが分かって、肩の力が抜けます。
もう一つ、返し方の小さなコツ。評価の言葉より、感想の言葉を使ってください。「すごいですね」は、相手を持ち上げてくれますが、会話を止めます。「それ、楽しそう」「私だったら続かないかも」は、あなたの感じ方が乗るので、次の話が生まれます。褒め言葉は、相手を上に置く言葉。感想は、相手の隣に座る言葉です。
女性から出していい話題、寝かせておく話題
お見合いは、短い時間で「また会いたいか」を決める場です。話題は、暮らしの手ざわりが伝わるものから選ぶと、お互いに次の場面を想像しやすくなります。
出していい話題
- 休日の過ごし方、家で過ごすのが好きか外に出るのが好きか
- 仕事の中で好きな部分(職種や肩書きより、何が楽しいか)
- 好きな食べ物、よく行くお店、最近おいしかったもの
- 最近始めたこと、続けていること
- 住んでいる街の好きなところ
今日は寝かせておく話題
- 年収や貯金など、お金の具体的な数字
- 以前の交際や離婚の詳しい経緯
- 家事分担や共働きの「条件」としての確認
- 住む場所や親との同居についての決めつけ
- 他のお見合いや、婚活がうまくいかない愚痴
寝かせておく話題は、大切でないのではありません。大切だからこそ、関係ができてから話すものです。お見合いで条件を確認し始めると、会話は面接から査定に変わります。条件のすり合わせは、仮交際に進んでからで間に合います。
自分の話をするときの三つの作法
往復が大事とはいえ、自分の話が長くなりすぎては逆効果です。三つだけ意識してください。
一つ目は、短く切ること。一つの話は、ひと息で話せる長さで終える。続きは、相手が聞いてきたら話せばいいのです。聞いてもらえる余白を残すことが、相手の関心を引き出します。
二つ目は、小さな弱みを一つ混ぜること。「料理は好きなんですけど、片づけが苦手で」。完璧な人より、少しほころびのある人のほうが、隣に座りやすい。自分の良いところだけを並べる自己紹介は、どうしても営業のように聞こえます。
三つ目は、話の最後を相手に渡すこと。「〇〇さんはどうですか?」で終える。これで、あなたの話は独り語りではなく、相手への招待状になります。
沈黙と、話が弾まないお相手のとき
お相手が口数の少ない方だと、女性はつい、場を埋めようと質問を重ねます。でも、次々と新しい話題を出すほど、口下手な方は追い詰められます。
そんなときは、新しい話題ではなく、前の話に戻るのが効きます。「さっきの旅行のお話、もう少し聞いてもいいですか」。一度話した内容なら、相手も落ち着いて広げられます。場面別の言い回しはお見合いの会話例文集にまとめました。
そして、沈黙をそのまま相手の評価にしないこと。お見合いの一時間で見えるのは、その人の緊張の出方であって、人柄のすべてではありません。「話は弾まなかったけれど、嫌な感じはしなかった」なら、判断は仮交際に持ち越していいのです。
終わり際の一言が、返事を決める
お見合いの印象は、最後の数十秒で上書きされます。ここで効くのは、具体的な名詞を一つ入れたお礼です。
- 「今日はありがとうございました。楽しかったです」
- 「今日はありがとうございました。〇〇さんの釣りのお話、また続きを聞きたいです」
後者を聞いた男性は、「自分の話をちゃんと覚えてくれていた」と感じて帰ります。この一言は、仲人に届く返事の温度を確実に変えます。お見合い後のお礼や返事の作法はお見合い後の返事とお礼の伝え方で詳しく書いています。会話と同じくらい、当日の装いも印象を支えます。女性の色や素材の選び方はお見合いの服装をどうぞ。
まとめ:選ばれる会話は、選ぶ材料を渡す会話
お見合いの会話で大切なのは、上手に聞くことだけではありません。聞いて、少し返すことです。質問を片道で終わらせず、同じテーマで自分の話を一つ差し出す。話題は暮らしの手ざわりから選び、条件の話は寝かせておく。自分の話は短く、小さな弱みを混ぜて、最後は相手に渡す。そして終わり際には、相手の話の名詞を一つ入れてお礼を言う。
好かれようと気を配れる人は、もう十分に魅力を持っています。あとは、その魅力を相手に見せる番です。持てる人とは、与えることと同じくらい、自分を差し出すことを恐れない人なのだと思います。
会話のクセは、自分ではなかなか気づけません。エースブライダルでは、お見合いのあとに仲人が一緒に振り返り、次の一回に活かせる形でお伝えしています。お見合いが続いているのに次に進まないと感じている方は、一度、無料相談でお話を聞かせてくださいね。
まずは話を聞いてみるところから。結婚相談所エースブライダル(関口美奈子 主宰・IBJ加盟・全国対応)
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